2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20244001
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
庄司 俊明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (40120191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 聡一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (20224016)
伊山 修 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70347532)
小森 靖 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教 (80343200)
宮地 兵衛 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教 (90362227)
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Keywords | enhanced nilcone / Kostka関数 / 複素鏡映群 / Intersection cohomology |
Research Abstract |
GL nのnilconeから定まるIntersection cohomologyのPoincare多項式によってKostka多項式が記述できることはLusztigにより1980年ごろに得られた著名な結果である。Kostka多項式はpartitignによってラベル付けされるが、Kostka多項式の一般化として、r-partitionによってラベル付けされた関数(複素鏡映群に付随するKostka関数)が代表者によって導入されていた。最近、Achar-Hendersonはenhanced nilconeN x V(Nは通常のnilcone)から定まるIntersection cohomologyのPoincare多項式によってr=2の場合のKostka多項式が記述できることを示した。本年度の研究で、彼らの結果を拡張し、〈一般化された〉enhanced nilcone N x V^{r-1}上のintersection cohomologyが一般のrに対するKostka関数と密接に関係していることが分かってきた。特に、enhanced nilcone上の適当な分割に対し、その上のintersection cohomologyや、特異点の還元なども得られ、旗多様体の幾何との関係も明らかになった。しかし、rが2以下の場合と、rが3以上の場合とで、きわめて異なる現象の生じることも分かってきた。これは今後の課題である。 21年度は、科研費を22年度に繰り越し、海外からの研究者の招聘と共同研究にあてた。これについては、22年8月2日~6日まで、科研費研究のテーマに関する国際会議を名古屋で開催し、それにあわせて、M.Geck,G.Lehrer,V.Ginzburgの3名を招聘した。GinzburgはAchar-Hendersonの結果に関連して、Hall-bimoduleの研究を、Lehrerは、Gelfand-Graev表現を用いて有限簡約群の指標値の研究を、Geckはパラメータが異なる場合のHecke環の研究を、それぞれ精力的に進めており、本研究の進展におおいに役にたった。
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