2012 Fiscal Year Annual Research Report
群の表現およびルート系に付随した微分方程式の研究とその応用
Project/Area Number |
20244008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 利雄 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (50011721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 俊行 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (80201490)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / 多国籍 / 常微分方程式 / モノドロミー / 接続係数 / 積分幾何 / ルート系 / 表現論 |
Research Abstract |
本研究での最大の成果は,単独のFuchs型の線型常微分方程式に対する一般的な解析が可能になったことであるが,その新しい理論と具体的結果をまとめた長編の論文を日本数学会のMemoirsとして本の形で出版した。 本研究は、さらに確定とは限らずに不確定特異点を許す場合の本格的研究へ向けて進んだ。まず,局所理論である福原-Turritin理論,Stokes係数に対するBirkoff型定理,福原の漸近解の構成,Fuchs-福原の関係式などの理論を分かりやすく整理した。不分岐不確定特異点を許す場合の解析を目的として,廣惠と共同研究を行い,対称Kac-Moodyルート系のWeyl群の軌道の有限性に関する定理を得て論文として出版した。これらが2次元symplecticベクトル空間における平面曲線の種数や分類理論,特異点解消と深い関係があることを示した。また,合流操作や不確定特異点の微分方程式も扱えるように数式処理のプログラムを改良して公開した。 Gaussの超幾何微分方程式に対し,パラメータが特異的な場合も含めた接続公式やモノドロミー群についての一般的結果を,積分等を用いない初等的方法で示して論文として出版した。 線形代数の量子化としてscalar型一般Verma加群の零化イデアルの生成元を具体的与えることと,その結果のPoisson変換やRadon変換などを扱う積分幾何や表現論におけるWhittakerモデルへの応用の筋道を明らかにした。Riemann対称空間の一般の境界に対する境界値問題についての示野との共同研究で得た結果を論文にまとめたが,それはHua作用素を拡張した決定的結果であり,これもその一連の応用の一つである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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