2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20244016
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
和田 武彦 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 助教 (50312202)
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Keywords | 光学赤外線天文学 / MBE / 結晶成長 |
Research Abstract |
本研究の目的は、超高感度遠中間赤外線分光観測を実現するのに必要な、高性能検出器を開発することです。そのために、従来の検出器に比べて飛躍的な性能向上が見込めるゲルマニウムBIB検出器を、分子線エピタキシャル結晶成長(MBE)を用いて開発します。H20年度は、計画どおり、「MBE結晶成長条件の最適化」を行いました。 まず、成長初期段階の基板温度を最適化することで、種基板の結晶性を保った、エピタキシャル結晶成長に成功しました。次に、成長時の基板温度を最適化することで、不純物としてガリウム(Ga)を濃度10^16/ccドープした基板上に、Ga濃度<10^14/cc以下のエピタキシャル層を成長させる事に成功しました。この濃度比はBIB検出器実現に十分です。暗電流遮断層を実現するには、全キャリア濃度を10^15/cc以下にする必要がありますが、常温でのキャリア濃度が、現在、10^17/ccであり、これを低減することが、今後の課題です。 キャリア源としては、真空からの汚染、るつぼ材料の混入、格子欠陥が考えられます。真空からの汚染を減らすため、ベーキング方法の工夫と四重極質量分析計(QMASS)の改良を行い、真空度を10倍向上させることに成功しました。しかし、キャリア濃度には変化が無かったことから、真空汚染は主要因では無いと推定されます。H21年度以降、るつぼ材料の変更と、成長速度の最適化によりキャリア濃度の低減を計ります。 実験を効率良く進めるために、研究支援者を雇用しました。また、国内外の研究会への参加や研究打ち合わせを行い、最新の研究情報を収集しました。
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Research Products
(1 results)