2009 Fiscal Year Annual Research Report
ロケットと大気球を用いた硬X線撮像実験による相対論的現象の探査・解明
Project/Area Number |
20244017
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
高橋 忠幸 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部・高エネルギー天文学研究系, 教授 (50183851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国分 紀秀 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・高エネルギー天文学研究系, 准教授 (50334248)
渡辺 伸 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・高エネルギー天文学研究系, 助教 (60446599)
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Keywords | X線γ線 / 太陽 / 超新星残骸 / 加速 / ガンマ線検出器 |
Research Abstract |
ロケット実験による太陽の硬X線撮像実験を進めている。米国カリフォルニア大学スペースサイエンスラボ(SSL),NASAマーシャルスペースフライトセンターと共同で高分解能硬X線望遠鏡と硬X線イメージャーを組み合わせたシステムの開発を進めている。我々は硬X線イメージャーを担当しており、我々が開発したシリコンストリップ検出器と読み出し用の多チャンネルアナログLSIを組み合わせた装置を試作し、最適な動作条件の導出をおこなった。60ミクロンのピッチのシリコン両面ストリップ検出器はこれまでに実現された事がなく、cathode面、anode面から信号を同時に読み出すためのフローティング動作の回路の開発に成功した。また、全体を組み合わせたシステムとしての詳細設計を進め、打ち上げ後数分の間に行われる観測にどのように対応するかの検討を進めた。検出器の性能評価のために試作品を製作し線源を使った性能試験と検出器のキャリブレーションをおこなった。読み出しはFPGAを用いてハードウェアでおこなわれるためFPGA内のコントロール回路のロジック開発を行った。ロケット実験は現時点で2011年1月に予定されている。 並行して同様な検出器システムを用いて可能なサイエンスを検討する事を目的として、「すざく」や「Fermi」衛星などのデータを用いた解析を、高エネルギー現象に対する多波長的なアプローチでの研究を行った。さらに、ロケットや大気球などを用いた場合のシステム検討をおこなった。特に加速された高エネルギー電子による非熱的放射の研究をガンマ線連星や超新星残骸に対して行い、その成果を発表した。
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