2010 Fiscal Year Annual Research Report
ロケットと大気球を用いた硬X線撮像実験による相対論的現象の探査・解明
Project/Area Number |
20244017
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
高橋 忠幸 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所高エネルギー天文学研究系, 教授 (50183851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国分 紀秀 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所高エネルギー天文学研究系, 准教授 (50334248)
渡辺 伸 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所高エネルギー天文学研究系, 助教 (60446599)
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Keywords | X線γ線天文学 / 太陽 / 超新星残骸 / 加速 / ガンマ線検出器 |
Research Abstract |
本グループが開発を進めてきた先端的硬X線イメージャーを発展させ、ロケット、大気球など迅速な実験が可能な機会を用いて太陽フレアからの銀河系内の非熱的放射を示す相対論的天体にいたる観測を行うこと目的とし、カリフォルニア大学バークレー校SSL(Space Science Lab.)と協力して、ロケット観測実験の準備を進めた。焦点面検出器に用いられる多チャンネルアナログVLSIと組み合わせたファィンピッチSi両面ストリップ検出器の開発を進め、今年度はアナログ回路の種々のパラメータの最適化を行った。また、打ち上げから大気の薄い高層部をへて、観測にいたるまでの時間中の検出器の動作シーケンスを検出器バイアス電圧の印加実験を行いながら定めた。また、観測対象からの硬X線強度を正確に決めるための擬似イベント発生を行うための乱数発生回路をFPGA中に実現した。ロケット実験においては自律的に動作させることが必要であり、FPGAを用いてアナログLSIをコントロールする回路を作成した。SSLに複数回滞在し、噛み合わせ実験を行うと同時に、2011年度に打ち上げが予定されているロケット実験の観測計画の策定を共同で進めた。 RHESSI衛星を用いた太陽からのフレア観測など、これまでに取得された観測データを用いた研究を行うとともに、将来の観測実験に向け、関連分野の研究者と討議をかさねた。80キロ電子ボルトまでの硬X線領域でより高い感度を持つテルル化カドミウム検出器の基礎開発を両面ストリップ検出器、ピクセル検出器の両方で行った。検出器の実装方法について検討を進め、ロケット実験や気球実験を視野にいれた格納容器の開発を行い、イメージの取得等に成功している。
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