2011 Fiscal Year Annual Research Report
ロケットと大気球を用いた硬X線撮像実験による相対論的現象の探査・解明
Project/Area Number |
20244017
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
高橋 忠幸 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所・宇宙物理学研究系, 教授 (50183851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国分 紀秀 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所・宇宙物理学研究系, 准教授 (50334248)
渡辺 伸 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所・宇宙物理学研究系, 助教 (60446599)
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Keywords | X線γ線天文学 / 太陽 / 超新星残骸 / 加速 / ガンマ線検出器 |
Research Abstract |
本グループが開発を進めてきた先端的硬X線イメージャーを発展させ、ロケット、大気球など迅速な実験が可能な機会を用いて太陽フレアからの銀河系内の非熱的放射を示す相対論的天体にいたる観測を行うこと目的とし、カリフォルニア大学バークレー校SSL(Space Science Lab.)と協力して、ロケット観測実験の準備を進めた。焦点面検出器に用いられる多チャンネルアナログVLSIと組み合わせたファインピッチSi両面ストリップ検出器の開発を進め、今年度は、ロケットに搭載するFlight Modelの製作を行った。ロケット実験の準備のためにSSLに複数回滞在し、噛み合わせ実験を行った。2012年3月には、ホワイトサンズの打ち上げ場に移動し、打ち上げ準備を進めたが、最後の段階で冷却系に不具合が発生した。振動試験などは行い、全体としては打ち上げの準備ができている事が確認できた。打ち上げは2012年度中に行われる予定である。 RHESSI衛星を用いた太陽からのフレア観測など、これまでに取得された観測データを用いた研究を行い論文として発表した。将来の観測実験に向け、関連分野の研究者と討議をかさねた。FOXSI1に引き続き、FOXSI2の提案もNASAによって認められているこの実験のために、80キロ電子ボルトまでの硬X線領域でより高い感度を持つテルル化カドミウム検出器の基礎開発を両面ストリップ検出器、ピクセル検出器の両方で行った。検出器の実装方法について検討を進め、スペクトルやイメージの取得等に成功している。
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