2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20244022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大塚 孝治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20201379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 則孝 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (30419254)
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Keywords | 不安定核 / 魔法数 / 殻模型 / 平均場模型 / 核力 / テンソル力 / 3体力 / 相互作用するボゾン模型 |
Research Abstract |
安定線とドリップラインの間にある多数の不安定核の構造を、核力に忠実に解明するのが基本目的である。pf殻原子核については、天体環境におけるニッケルのアイソトープの電子捕獲反応を調べた論文を投稿し、年度がわずかに変わったところで掲載決定となった。テンソル力を適切に含むように改良した有効核力がいい結果を出した。N=20魔法数についての研究を引き続き発展させ、0,Mg,Siなどの原子核の構造を計算して最新の実験と比べた。テンソル力による殻進化が観測可能なデータに反映されるのが示され、Physical Review C, Physical Review Lettersなどの学術誌で発表した。平成22年度での大きな進展の一つは、核力の中でも3体力と呼ばれるものの研究を進めたことにある。酸素の不安定核のドリップラインは、2体力だけの理論計算では再現されないことが知られていたが、デルタ粒子に起源をおく藤田宮沢3体力からのモノポール効果を世界で初めて議論した論文がPhysical Review Letters誌に出版された。Caでの効果を明らかにし,モノポール以外の効果も取り入れた殻模型計算を行うなどの進展があった。現在論文を投稿中、準備中である。重い原子核での平均場模型から励起エネルギーなどを求めるのは難しいことは知られているが、ポテンシャルエネルギー面から相互作用するボソン模型のハミルトニアンを決める方法を前年度に提唱した。その方法をさらに改良し、回転運動に附随する補正を見つけて、そこまで含んだフェルミオン-ボソン射影法を提案した。それにより、集団運動の全ての場合をカバーする、ボソン模型の基礎が得られた。重イオン反応における、荷電交換反応プロセスの関わり方を衝突エネルギーとの関係で議論し、簡単な関係を見つけた。結果はPhysical Review Letters誌に出版された。
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Research Products
(23 results)