2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20244025
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中嶋 隆 京都大学, エネルギー理工学研究所, 准教授 (50281639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 由賀利 独立行政法人理化学研究所, 先任研究員 (50231593)
小林 徹 独立行政法人理化学研究所, 先任研究員 (70202067)
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Keywords | 核スピン / 偏極 / 光イオン化 |
Research Abstract |
実験研究については,核スピン偏極イオンを検出するための狭帯域波長可変ナノ秒色素レーザーの開発を進めている。市販のナノ秒色素レーザーは通常数GHzのバンド幅を持ち,これでは核スピン検出に必要なイオン基底状態の超微細構造を波長分解できない。そこで連続発振狭帯域チタンサファイアレーザーの光を種光源として,Nd:YAGレーザーポンプ色素レーザーでパルス増幅することにより,バンド幅200MHz程度の狭帯域波長可変ナノ秒色素レーザーを完成させることを目指してきたが,波長スキャンがどうしてもうまくいかず,色々と調べた結果,チタンサファイアレーザーの波長スキャン制御回路に欠陥のあることが分かった。製造年が比較的古い事もあり,修理で回復させることは困難との判断が業者によりなされた。そこで,次年度以降は種光源にダイオードレーザーを用いることを計画している。 理論研究については,中性原子の束縛状態において超高速核スピン偏極を実現した後,イオン化によってイオンとして取り出した際に偏極度にどのような変化があるかを調べた。その結果,イオン化による減偏極はある程度避けられないことが分かった。また,核スピン偏極をより効率的に実現する方法として,比較的時間幅が長いパルスおよび短いパルスで光イオン化した際の核スピン偏極ダイナミクスの差違を調べた。その結果,比較的長いパルスで光イオン化した場合には,減偏極はかなり大きいが,短パルスで光イオン化した場合には,条件によっては減偏極をかなり防ぐことができることがわかった。
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Research Products
(4 results)