2008 Fiscal Year Annual Research Report
次世代干渉計技術によるTAMA300重力波検出器の高感度化
Project/Area Number |
20244034
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
藤本 眞克 National Astronomical Observatory of Japan, 光赤外研究部, 教授 (90107475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 竜太郎 国立天文台, 光赤外研究部, 助教 (60270451)
新井 宏二 国立天文台, 光赤外研究部, 助教 (50321584)
辰巳 大輔 国立天文台, 光赤外研究部, 助教 (70333276)
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Keywords | 重力波 / レーザー干渉計 / 宇宙物理 / 制御工学 |
Research Abstract |
本研究では国立天文台のレーザー干渉計型重力波検出器TAMA300に日本の次世代重力波検出器LCGTで使用予定の次世代干渉計方式「Resonant Sideband Extraction (RSE)」を適用し、1kHz以上の周波数帯域で重力波に対する感度の向上を目指す。初年度としてはRSE導入準備として干渉計の既存システムの再構築を進めた。具体的には次のような作業を行った。 ・干渉計システムの再構築:干渉計システムのデジタルシステムへの移行を推進し、これを用いた制御系の改良や干渉計の動作の自動化を行った。特にデジタルシステムを用いた鏡アラインメント制御方法の導入より、干渉計の動作がこれまでより安定になったため、TAMA 300の重力波検出器としての感度を100Hz付近で約1桁改善することに成功した。 ・RSE光学構成へ移行する一段階として、リサイクリング鏡を高反射率のものに交換し、その状態での干渉計制御の動作に成功した。 ・次年度以降でRSE鏡を設置するための真空槽を増設し、RSE鏡の振り子懸架系・光学系の準備を進めた。RSE光学系に対応する変調・復調システムのための光学位相変調器・光検出器の準備をすすめた。
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Research Products
(17 results)