2008 Fiscal Year Annual Research Report
高強度パルスビームによる星の中での12C(alpha,gamma)断面積測定
Project/Area Number |
20244036
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
宮武 宇也 High Energy Accelerator Research Organization, 素粒子原子核研究所, 教授 (50190799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 博恒 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (50321534)
渡辺 裕 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (50353363)
牧井 宏之 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 協力研究員 (20425573)
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Keywords | 元素合成 / 原子核物理 / 加速器ビームハンドリング / 天体核物理 |
Research Abstract |
主系列星内の水素燃焼後のヘリウム燃焼殻でおこる^<12>C(alpha,gamma)^<16>Oの反応率は、以降の重元素組成比を左右する重要な物理量である。本研究では、新たな高強度αパルスビームと高効率γ線検出器の組み合わせでγ線多重度の決定精度を高め、重心系での反応エネルギーE_<cm>=300keVでの外挿値を誤差10%以下で求めることを目指している。 高強度パルスビームは、日本原子力研究開発機構(JAEA)タンデム加速器施設に設置されている短寿命核分離加速実験装置(TRIAC)に、新規製作するバンチャーシステムを追加して生成する。6月より設計を開始した装置は、3台の2ギャップ電極加速による鋸歯状波ビームバンチのシステムであった。シミュレーションの過程で、2ギャップ電極のギャップ間位相差を通常のπからずらし、位相と振幅を適切に選択・合成した波を2ギャップ電極に供給する事で、1台の2ギャップ電極で3台の場合と同等のバンチングができる事を見出した。この新しい知見によれば、ビームバンチシステムの大幅な小型化が可能となるので、ビーム条件の最適な場所に設置でき、位相調整等が簡単化され高強度パルスビームの安定供給がより確実なものとなる。そこで、当初予定していたバンチャーシステムを変更するとともに、科研費の繰り越しを行うことで、より効率の良いバンチャーの設計、製作を行った。 上記の成果は関連する会議で報告した。関連する研究も含めて会議発表8件(招待講演1件)、論文2編(査読付き論文1編)を出すことができた。
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Research Products
(10 results)