2009 Fiscal Year Annual Research Report
高強度パルスビームによる星の中での12C(alpha,gamma)断面積測定
Project/Area Number |
20244036
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
宮武 宇也 High Energy Accelerator Research Organization, 素粒子原子核研究所, 教授 (50190799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 博恒 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (50321534)
渡辺 裕 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (50353363)
牧井 宏之 日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究員 (20425573)
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Keywords | 元素合成 / 天体核物理 / 加速器ビームハンドリング / 原子核物理 |
Research Abstract |
主系列星内の水素燃焼後のヘリウム燃焼殻でおこる^<12>C(alpha,gamma)^<16>Oの反応率は、以降の重元素組成比を左右する重要な物理量である。本研究では、新たな高強度αパルスビームと高効率γ線検出器の組み合わせでγ線多重度の決定精度を高め、重心系での反応エネルギーE_<cm>=300keVでの外挿値を誤差10%以下で求めることを目指している。 今年度前半は、21年度科研費の繰り越し資金によってビームバンチィングシステムの製作を行った。後半では、KEK短寿命核分離加速実験装置(TRIAC)で加速された低エネルギー炭素ビームを用いて、システム全体の性能テストをおこない、実験条件を充分に満たすバンチング性能(効率40%)とバックグランドビームがきわめて少ない(混入率10^<-6>以下)パルスビームを実現した。バンチングシステムによるパルスビームの時間・空間構造等のデータを元に、測定に最適な真空箱を製作するとともに本実験用高純度炭素標的の製作を開始した。 他方、本研究の延長上にある主系列星最後の爆発的元素合成に関する研究課題の検討を深め、将来計画の骨子をまとめる作業を進めた。これらの成果は、国際会議で公表するとともに、論文発表を行い、会議発表14件(うち招待講演6件)、論文7編(うち査読論文2編)を出すことができた。
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Research Products
(21 results)