2011 Fiscal Year Annual Research Report
フラクタル構造メタマテリアルによるテラヘルツ電磁波の制御
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20244047
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
武田 三男 信州大学, 理学部, 教授 (20115653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮丸 文章 信州大学, 理学部, 准教授 (20419005)
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Keywords | メタマテリアル / フラクタル / テラヘルツ電磁波 / 電磁波の局在 / 光伝導アンテナ / H字型フラクタル / 電磁波の共鳴効果 / 時間領域分光法 |
Research Abstract |
最終年度の本年度は下記の課題について研究を実施するとともに4年間の総括を行った。 『三次元H型フラクタルの設計・作製と電磁波局在機構の解明』 本年度は、三次元H型フラクタルの電磁波局在機構の解明に加えて、金属開口アレイ-誘電体多層膜におけるテラヘルツ電磁波伝搬機構の解明を行った。理論シミュレーション(FDTD法)によって特性を把握し、ハイパーレンズの可能性を見出した。 『H型フラクタル構造光伝導アンテナの設計・作製とテラヘルツ波発振機構の解明』 昨年度までは、二次元H型フラクタル構造を持った光伝導アンテナを作製し、テラヘルツ時間領域パルス分光装置を用いて発振スペクトルの詳細を測定解析した。本年度は、スプリットリング型メタアトムを装荷した伝導アンテナを設計試作しテラヘルツ波の発振を制御できることを見出した。 『新規フラクタル構造メタマテリアルの設計・作製とテラヘルツ波伝播特性の解明』 テラヘルツ波領域用ワイヤーグリッドのフェムト秒レーザーを利用した作製と特性評価及び金属チェッカーボードパターンにおけるサブ波長構造の影響を実施した。また、半導体表面の屈折率変化によるメタマテリアルの共振周波数変化の可能性た着目し、新しい原理の周波数変換を実証した。金属開口アレイの電磁波局在機構についてスプーフ型表面プラズモンが本質的であることを籠目格子において実証した。さらに、強誘電体のソフトフォノンに着目し、テラヘルツ領域で新しいメタマテリアルの可能性を探索した。
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