2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20245014
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
築部 浩 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 教授 (00144725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 哲史 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00285280)
三宅 弘之 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00271198)
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Keywords | 希土類錯体 / 超分子 / 発光センシング / 分子認識 / 情報変換 / タンパク配位子 / インテリジェント錯体 / 発光材料 |
Research Abstract |
本基盤研究は、高度に制御された空間を構築する希土類錯体群を系統的に合成して、希土類錯体に特有な高配位性や発光特性と連動させた分子認識機能、刺激応答機能、情報変換機能を発揮する『インテリジェント希土類錯体』の創成を目指すものである。特に、0.1ナノメーターから数マイクロメーターに至る分子空間をもつ多彩な希土類錯体群を創成して、外的刺激に応答した動的構造変化を誘起するとともに、分子認識機能や刺激応答機能、さらに情報変換機能を発揮する希土類錯体を開発するため、トリポード配位子・希土類錯体への分子認識機能など高次機能の賦与に加えて、以下の2項目を重点的に研究した。 (1)微小空間制御型希土類錯体の開発 0.4ナノメータースケールの微小空間中にd金属中心とf金属中心とを隣接させて効率的なエネルギー移動を実現する新たな発光性「かご状複核錯体」や、不斉アニオン刺激に応答して錯体ヘリシティーを誘起する「動的ならせん状三次元錯体」を、アームドサイクレン配位子と希土類中心とを組み合わせて開発した。さらに、これらの微小空間特性を活かして、水中でも優れた近赤外発光を示す錯体合成法の確立を図った。 (2)ナノ空間を有するタンパク超分子希土類錯体の開発 1から10ナノメーターにおよぶ分子空間を有する天然タンパクを配位子として活用した超分子型希土類錯体系の高次機能化を図った。特に、タンパク配位子の自己集積特性と希土類中心に特有な発光特性とを組み合わせて、タグータンパクをはじめとするナノスケール基質の分離過程を長寿命発光現象によって追跡できることを実証した。
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Research Products
(13 results)