2008 Fiscal Year Annual Research Report
光による半導体粒子の形状異方性制御とエネルギー変換材料への応用
Project/Area Number |
20245031
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鳥本 司 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (60271029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 健一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70402485)
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Keywords | ナノ材料 / 量子ドット / 触媒・化学プロセス / 電子・電気材料 / ZnOナノロッド / 異方性形状 / 自己組織化 / 太陽電池 |
Research Abstract |
量子サイズ効果を示す半導体ナノ粒子は、その粒子サイズに依存して光吸収特性や電子エネルギー構造が変化するために、光エネルギー変換システムへの応用が期待されている材料である。本研究では、ZnSとAglnS_2からなる固溶体ナノ粒子((Agln)_xZn_<2(1-x)>S_2, ZAIS)を光増感剤として、ZnOナノロッドに担持した光電極を作製し、その光電気化学特性に及ぼす担持粒子の組成の影響を調べた。 ZnOナノロッドは、ヘキサメチレンテトラミンの存在下、硝酸亜鉛水溶液中にふっ素ドープ酸化すず電極(FTO)を浸漬し、90℃で様々な時間反応させることによりZnOナノロッドをFTO上に析出させた。さらに得られたZnOナノロッド薄膜を、ZAISナノ粒子溶液に浸漬させることでZAISナノ粒子担持ZnOナノロッド電極(ZAIS/ZnO rod)を作製し、その光電気化学特性を評価した。 ZnOの析出時間を長くすると、ZnOナノロッドの幅と長さのいずれもが増大した。6時間の析出操作を3回繰り返すことにより、幅177nm、膜厚3.72μmのZnOナノロッド電極を得た。この電極をZAISナノ粒子溶液に浸漬すると溶液色と同じ色に着色した。得られた電極の吸収の立ち上がり波長はZAISナノ粒子溶液のものにほぼ一致したことから、ナノ粒子がZnOに担持されたことがわかった。得られたZAIS/ZnO rod電極に光照射を行うと、アノード光電流が観測され、さらに電極電位を正側にシフトさせることによって電流値が増加した。このことは、得られた光電極がn型半導体電極類似の特性を持つことを示す。
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