2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20245036
|
Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
新海 征治 崇城大学, 工学部, 教授 (20038045)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田丸 俊一 崇城大学, 工学部, 准教授 (10454951)
白木 智丈 (財)九州先端科学技術研究所, ナノテク研究室, 研究員 (10508089)
|
Keywords | 多糖 / 分子認識 / 超構造 / ナノ材料 / 高分子 |
Research Abstract |
平成22年度は、側鎖修飾型β-1,3-グルカン類のさらなる創製とこれらが形成するらせん構造内部への物質取り込みを評価することで、機能性物質の一次元集積体の多様化を図った。さらに、これらの側鎖修飾型β-1,3-グルカン/機能性分子複合体のさらなる集積化による、新規機能発現について検討を行った。 強い双極子を有するπ共役系色素をシゾフィランの螺旋内部にJ-会合体として一次元組織化することに成功した。これに伴いπ共役系色素の吸収極大の顕著な赤色移動が誘起され、近赤外領域での光吸収が確認された。近赤外光を利用した有機電子材料の開発に有益なものである。 金属配位部位を導入したシゾフィランでは、金属を介してモータータンパク質と複合化することに成功した。これを利用して、アクチンフィラメントとレールとしてシゾフィランの螺旋内部に取り込んだ物質を輸送可能な、微小システムを世界に先駆けて開発することに成功した。 蛍光性のポリチオフェンとカードラン誘導体との共螺旋型複合体を利用して、温度に感応して色調が変化する新しいセンサの開発に成功した。さらに、この複合体を膜化して集積することで、微少な水分に鋭敏に感応し色調を変化する新たな機能センサへと展開することに成功した。 シクロデキストリン導入カードランを合成し、これとアゾベンゼン導入高分子とのホスト-ゲスト化学による複合化により、3次元的ネットワークの形成に基づく物理ゲル形成に成功した。さらに、このネットワーク形成を光によって制御することに成功し、ゾルゲル相転移を任意に発現させることを明らかにした。
|