2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20245043
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平尾 一之 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (90127126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下間 靖彦 京都大学, 産官学連携本部, 産学官連携准教授 (40378807)
田原 美紀 京都大学, 産官学連携本部, 研究員(産官学連携) (70437250)
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Keywords | ナノ粒子 / 無機工業材料 / プラズモニクス / レーザー / 光機能素子 |
Research Abstract |
集光フェムト秒レーザーにより誘起されるナノ反応場をマイクロリアクターの制限空間内に配置させ、ナノ粒子の連続形成が可能なナノマテリアル合成システムを構築した。特に、シクロヘキサン中に分散させた希土類磁石(Nd_2Fe_<14>B、Sm_2Fe_<17>N_3)粉末または焼結体をマイクロリアクター内で液中レーザーアブレーションさせることによって、平均粒子径が約50nmの球状ナノ粒子の合成に成功した。形成した球状ナノ粒子は、表面から約2nmは、シクロヘキサンの分解によるものと考えられるアモルファスカーボン層で被覆されており、内部約5nmは、希土類元素の一部が酸化された層があるものの、ナノ粒子内部はNd_2Fe_<14>BまたはSm_2Fe_<17>N_3の組成を保持しており、ナノ粒子の酸化防止効果として作用することが判明した。さらに、照射レーザービームを2本に分け、光学遅延させたダブルパルスを利用することで、ナノ粒の形成効率が約2倍向上することを確認した。また、マイクロリアクターを循環式に改良し、合成されたナノ粒子が溶液とともにフローされることによる合成効率の向上を図った。希土類磁石は、電気自動車用のモータ用の材料として、最も注目されている磁性材料の一つであるが、キュリー点が312℃と低いことに加え、緻密に焼結させることが問題であったが、本研究により開発したナノマテリアル合成技術を応用展開することで、ブレークスルーへの糸口を見出すことができた。
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Research Products
(48 results)