2008 Fiscal Year Annual Research Report
微細粉末・微細レーザを用いた粉末焼結積層造形の微細性向上に関する研究
Project/Area Number |
20246032
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新野 俊樹 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 准教授 (70291929)
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Keywords | ラピッドマニュファクチャリング / 粉末焼結積層造形 / ラピッドプロトタイピング |
Research Abstract |
樹脂の粉末焼結積層造形はラピッドマニュファクチャリングなど産業的可能性が高いにも関わらず,得られている知見は非常に少ない.そこで本研究では,本加工法の微細性の向上に資するために1.造形条件が微細性に与える影響,2.粉末の特性・構成が微細性に与える影響,3.アプリケーションに関する研究の3つの知見を得ることを目的とする. 平成20~21年度は本研究で使用する造形装置を製作した.微細性を評価することから,ビームスポット径を300μm以下を目標としていたが,光学設計及び機構設計を最適化することにより,ビームスポット径は130μm以下にすることが可能になった.制御ソフトには市販のソフトを改良したものを実装することにより,通常の大型装置とほぼ同等の操作性の微細造形試験装置を完成した.リコーティングシステムとして,市販装置にはない回転速度が制御可能なローラを搭載し,圧粉等の実験が自由に行える.また,実用性を考慮し安価な単純薄ブレードのものでも,粒径50μm程度の,ポリアミド,ポリプロピレン,ポリカプロラクトン,ポリアミドコポリマー(フィラー入り)の造形が行えることを確認した.圧粉の研究においては,凝集がおきやすくリコーティングが難しい粉末でも平坦な粉面が得られることを確認した.また,結晶性の樹脂においては造形時の反りが低減され,特にポリアミド樹脂においては強度の大幅な向上が確認された.以上の装置を用いて,最小で180μmの薄壁が造形できることを確認し,今後はその強度等の評価を行う予定である.
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Research Products
(12 results)