2008 Fiscal Year Annual Research Report
摩擦電磁気現象の根源的解明とトライボプラズマ応用技術の開発に関する研究
Project/Area Number |
20246035
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 景次 Chiba Institute of Technology, 附属総合研究所, 教授 (60344230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿田 真一 独立行政法人産業技術総合研究所, ダイヤモンド研究センター, 副研究センター長 (00415689)
渡邊 幸志 独立行政法人産業技術総合研究所, ダイヤモンド研究センター, 研究員 (50392684)
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Keywords | 摩擦電磁気 / トライボプラズマ / 摩擦帯電分布 / 摩擦応力分布 / トライボプラズマ制御 / トライボプラズマ機能性潤滑剤 |
Research Abstract |
摩擦帯電電位分布計測技術開発を多結晶ダイヤモンドディスク上に電界発光薄膜を形成させ、その発光強度分布から計測する手法を採用することに決定し、その計測システムの基本設計を行った。一方、各種伝導体、各種絶縁体と摩擦電磁気現象発生との関係を調べ、各種絶縁体においてトライボプラズマが尾を持ったリング状に発生することを明らかにし、さらに金属やアモルファスカーボンなどの伝導体については線状または点状にトライボプラズマが発生すること見出した。また、油潤滑下においては、トライボプラズマが油中接触点後方のキャビテーション領域に線状に発生し、隙間距離全体にわたって発生することを明らかにした。これらの成果は、現実の多くの機器が金属系材料で作られ、油潤滑下で使用されていることを考えた場合、応用技術開発にとって極めて重要な知見である。また、プラズマ中の電子によるしゅう動表面攻撃機構を明らかにするために、カソードルミネッセンス(CL)装置内に試料を固定し、電子線照射中に試料表面から放出される光子のCL計測を行い、このCLスペクトルと摩擦面から放出された光子(TL)スペクトルを比較し、可視光発生の一部がトライボプラズマ中の電子攻撃により摺動固体表面から放出されることをつき止めた。磁場印加によるプラズマ制御技術開発の基礎データ取得を行ったとともに、しゅう動材料の観点からのプラズマ制御用ボロン・ドーピングDLC膜の曲率をもつ表面への均一コーティングに成功し、さらにこのボロン・ドーピング膜摩耗面のマイクロポテンシャル計測に成功した。また、プラズマ作用新機能性潤滑油開発を行うための高周波プラズマ作用キャピラリータイプトライボプラズマ油剤改質シミュレータを設計・製作した。
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Research Products
(2 results)