2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20246043
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
能見 公博 香川大学, 工学部, 准教授 (20325319)
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Keywords | 機械力学・制御 / 航空宇宙工学 / 人工衛星 / 制御工学 / 知能機械 / マニピュレータ |
Research Abstract |
ハードウエアシミュレーション解析:平成21年1月23日に打ち上げたSTARS(愛称KUKAI)の発展運用,および地上動作試験とのデータ比較により,各種センサデータの軌道上環境を解析した.その結果から,主に太陽電池充放電に関する知見を得た. また,平成22年8月30日に宇宙航空開発研究機構の観測ロケットS-520-25号機の弾道飛行による10分程度の宇宙実験を実施した.そして,テザー宇宙ロボットの姿勢制御実験に成功,外乱が発生した場合においてもテザー張力を利用して目標姿勢へと収束させること,また目標姿勢を変更することによる姿勢変更について,挙動解析および実証・評価ができた. 数値シミュレーション解析:航空機・落下施設による微小重力実験結果も反映して構築した数値シミュレータを用い,テザー宇宙ロボットのシミュレーションを実施した.姿勢制御実験に成功した観測ロケットS-520-25号機の挙動解析,さらに次期衛星のミッション検討を行った.次期衛星では,円運動の遠心力を利用したテザー伸展,および重力を利用したテザー伸展を計画し,それらの挙動解析により実現可能性を評価した.次期小型衛星検討:次期衛星について,設計および試験機の製作を実施した.STARSの軌道上解析結果を反映しつつ,長距離テザー伸展およびテザー張力維持を主ミッションとした設計を行い,試験機による宇宙環境試験を実施した.熱真空試験においては,宇宙環境において電気的に動作することを確認,振動・衝撃試験においては,H-ILAロケット搭載可能であることを確認した. まとめ:以上の研究結果から,テザー宇宙ロボットの基本技術を獲得,そして実利用に向けた次の宇宙実験を計画した.
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