2009 Fiscal Year Annual Research Report
BMIを用いた車椅子型運動機能リハビリテーションシステム開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
20246045
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
満渕 邦彦 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (50192349)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深山 理 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教 (30508205)
|
Keywords | 人間機械システム / リハビリテーション / ブレイン・マシン・インタフェース / 車椅子 / 固有感覚・運動感覚 |
Research Abstract |
本研究の目的は、運動麻痺の患者さんがブレイン・マシン・インタフェース技術を用いて運動補助機器(車椅子や外骨格型の連動アシスト装置等)を操作する事ができ、その際に患者さんに発生するはずの運動感覚や位置覚を、感覚神経系を刺激する事により、運動覚・位置覚そのものとして提示しうるリハビリテーションシステムを構築し、その有用性を示す事にある。 平成21年度は、前年度に引き続き、以下の項目に関する検討を行った。 1.運動意図に基づく車椅子(外部機器)作動 2.運動覚・位置覚の被験者へのフィードバック 3.上記の計測・刺激に用いる電極の開発 上記の1~3に関しては、傷害部位のレベルに応じて、情報の入出力を中枢神経系(主に大脳皮質)で行う系と、末梢神経レベルで行う系の開発を行っており、また、人間を対象とした系と動物(ラット)を対象とした系の両者で検討を行っている。前者では、微小神経図法により末梢神経から運動神経情報を計測し、動物を対象とした系では、大脳皮質、或いは末梢神経に慢性的に埋め込んだ電極を用いて運動神経活動を計測しこれを用いて車椅子モデルなどの外部機器を操作する事を試み、また、運動覚・位置覚のフィードバックに関しては、人間を対象とした系では、微小刺激法により筋紡錘からのIα線維を刺激、あるいは筋・腱自体に振動刺激を与える事によって運動感覚(位置覚)を定量的に発生させる試みを行っている。また、動物の系では、末梢神経、或いは大脳皮質に埋め込んだ電極類を介して感覚神経系に電気刺激を加える事により、運動感覚の発生を試みている。 電極の作成に関しては、現在、末梢神経の個々の神経線維の活動の記録が可能な電極として、(動物に対する長期埋め込み用の)神経再生型電極の作成と埋め込み実験を行っている。来年度は、動物用、および人間用の車椅子システムを用いて実際にシステムを駆動させる実験を行う予定である。
|
Research Products
(23 results)