2011 Fiscal Year Annual Research Report
BMIを用いた車椅子型運動機能リハビリテーションシステム開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
20246045
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
満渕 邦彦 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (50192349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深山 理 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教 (30508205)
荒木 望 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10453151)
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Keywords | 人間機械システム / リハビリテーション / ブレイン・マシン・インタフェース / 車椅子 / 固有感覚・運動感覚 |
Research Abstract |
本研究の目的は、BMI(Brain-machine Interface)技術を用いた運動麻痺に対するリハビリテーションシステムを構築し、その有用性を動物実験によって示すことにあり、脳情報から操作者が意図している歩行動作に伴う四肢の動きを予測し、操作者にその動きを実際に受動的(強制的)に負荷すると共に、運動感覚情報を生体側にフィードバックする事によって閉ループを完成させ、リハビリテーション効果をより完全なものにする事を目的としている。 本年度は、昨年度作製した臨床用のペダリング装置、および、車椅子装置を用いて、健常人、あるいは脳血管障害の患者さんなどを被験者とした予備実験を行ない、システムの妥当性の検討とその改良を行なった。被験者の意図の推定には脳波を用い、6chの脳波情報に対してCSD(current source density)解析を行なう事によって、漕ぐ動作を行なっている場合と足を止めている場合の弁別率として80%以上の成績を得たが、さらに弁別手法、推定アルゴリズムの改良を進めると同時に、健常人では無く、実際の痙性麻痺などの患者さんが装置を使用し易いようにハードウエアの改良も行なった。また、昨年度までは、被験者は健常人のボランティアが務めていたが、本年度は、脳血管障害による運動麻痺の患者さんなどにもシステムを作動してもらい、妥当性の検討を行ない、良好な結果を得ている。また、基礎実験の、1)動物およびヒトを用いて、運動覚・位置覚を被験者へフィードバックする手法の開発、2)神経系情報の計測、および、神経系刺激に用いる電極の開発、3)培養細胞系、およびラットを用いた動物実験系において、電気刺激等により、長期増強を誘導し、任意のニューロン間における情報伝達の結合強度を強化をする手法の開発、などについても、昨年度に引き続き、継続して行ない、その結果のシステム改良へのフィードバックを行なった。
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Research Products
(36 results)