2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20246051
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小田 哲治 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90107532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 亮 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (90323443)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 大気圧プラズマ / 揮発性有機物 / 非熱平衡プラズマ / 環境改善 / LIF / ラジカル |
Research Abstract |
5ヵ年計画の最終年度に当たる平成24年度においては、従来から使用していた装置を改良し、250ppmトリクロロエチレンTCE混入空気をプラズマ処理できるリアクター内部にレーザ光を照射し、実際にプラズマによるTCE分解時のラジカルの挙動を観測することに成功した。特に、湿度が大きくなるとOHラジカルの量と温度が増加し、プラズマ単独による処理の場合には、乾燥時よりも若干加湿した場合(相対湿度20%)の方がTCE分解が向上することをラジカルの観点から示し、同時に実験においても検証出来た。但し、プラズマ処理の後にオゾン分解触媒を配置した場合には、プラズマ処理時に同時に発生したオゾンが、後段のオゾン分解触媒で分解する折にTCE分解が促進されることから、乾燥時が最もエネルギー効率が高い状態でTCEが酸化分解除去できることが明らかとなった。特に、放電エネルギーが十分ある場合にはかなり大量のオゾンが発生し、室温で分解するにはかなりの量のオゾン分解触媒が必要なことが判明しており、現在も最適値が決められていない。既に、少ない放電エネルギ-(1リットルガスに10J)でTCEは分解すること、完全酸化には100j近い値が必要なことが判明している。また、殺菌等に用いるヘリウムガスプラズマにおいてもOHラジカルがかなりできることが判明しており、今後、砂金、治療、表面処といった様々な分野で大気圧プラズマが利用できることが判明しており、その反応メカニズムもシミュレーションを含めて確認v中である。特に、本研究では、OHラジカルの挙動が実験的に明らかとなり、ストリーマ進展の実験とシミュレーション結果の付き合せでプラズマ処理の今後の可能性が明らかとなりつつあり、今後さらなる研究により、大気圧プラズマの有効利用が可能となると結論づけられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)