2008 Fiscal Year Annual Research Report
有機界面のキャリア輸送現象と有機電子光デバイスの高速化に関する基礎的研究
Project/Area Number |
20246058
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大森 裕 Osaka University, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (50223970)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶井 博武 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00324814)
景山 弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50294038)
|
Keywords | 有機導体 / 分子性固体 / 電子・電気材料 / 有機発光素子 / 有機受光素子 / 真空プロセス / 溶液プロセス / 有機界面 |
Research Abstract |
高速で動作する有機電子光デバイスの実現を目的とし、主に下記の項目を検討した。 1.有機材料の特長を生かした溶液プロセスで素子を作製し、素子の特性を比較検討した。有機受光素子に関しては高分子材料であるポリ(9,9-ジアルキルフルオレン)およびその誘導体と炭素材料であるフラーレン誘導体を有機溶媒中で混合し、スピンコート法により有機受光素子を作製した。ホスト材料である高分子材料の光吸収波長に従い受光波長の選択ができ、青色から紫色の波長域に受光感度を持つ。高速に変調された入力光パルスに応答し、80MHzの光信号が受光できることを示した。この研究成果をThe14th MICROOPTICS CONFERENCE(MOC'08)国際会議において発表し、MOC Best Paper Awardsを受賞した。 2.塗布法により有機トランジスタを作製し、ポリマー絶縁材料の水酸基とトランジスタ特性との関係、電極構成に関して検討を行い、有機界面とトランジスタ特性との関係を明らかにし、高移動度化と低閾値化を図った。また、それらのトランジスタを用いて相補回路を構成してインバーターを形成した。導電性高分子を透明電極へ適用し、応力耐性を有する有機発光素子を検討した。 3.真空プロセスおよび溶液プロセスで有機発光素子の作製を行い、発光の過渡応答特性の検討を行った。また、今年度新たに導入した「超高真空蒸着装置」により、電子光デバイスを真空一貫プロセスで作製、評価できる体制を整え、雰囲気ガスなどの影響を検討する。 4.高移動度を持つアモルファス分子材料を太陽電池に適用し、効率の向上を図った。
|
Research Products
(60 results)