2009 Fiscal Year Annual Research Report
300GHz帯を利用した20Gbit/s級高速無線技術に関する研究
Project/Area Number |
20246062
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永妻 忠夫 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (00452417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 淳一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (90273606)
久武 信太郎 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (20362642)
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Keywords | 先端的通信 / 電子デバイス・機器 / 無線通信 / ミリ波 |
Research Abstract |
当該年度は、受信機の広帯域化・高感度化に着手し、さらに初年度から進めてきたフォトダィオードァレー型送信機の集積実装技術の開発を行った。 まず、受信機に関しては、試作したショットキーバリアダイオード素子のモデリングを行い、その特性から所望のビットレートを得るための最小受信電力を理論的に見積もった。その結果、雑音が白色雑音のみと仮定した場合、ダイオードに与えられる電力が、10~50μWレベルでも10Gb/s以上のビットレートが得られることが明らかになった。本結果をもとに、平面アンテナタイプの受信機と、ホーンアンテナ(導波管)タイプの2種類の受信機を開発し、先に開発した送信機を組み合わせて無線伝送実験を行った。いずれの受信機でも300GHz帯において世界最高の12.5Gb/sのエラーフリー伝送を達成した。 また、試作した送受信機ともに300~400GHzの超広帯域で動作することを利用して、その周波数帯域の全域にわたり、わずか5~10μWの低受信電力で、1Gbit/sのエラーフリー伝送が可能であることを示し、300~400GHzでキャリア周波数を自由に変えるマルチチャネル無線の可能性を世界で始めて実証した。 さらに、送受信機の低雑音性、高感度性を利用して、送信機の光電変換素子(フォトダイオード)と受信機のショットキーバリアダイオードの双方を1.5Gbit/sにおいて無バイアス(電源フリー)で動作させることに成功した。 以上、300GHz帯無線技術として、最高速度性能、マルチチャネル動作、電源フリー動作に成功し、世界的にも注目される大きな成果を得ることができた。
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[Presentation] フォトニクス技術を用いた300GHz帯無線システム2010
Author(s)
藤本吉秀,H.-J.Song,高田卓馬,三宅一正,味戸克裕,枚田明彦,若月温,村本好文,久々津直哉,門勇一,永妻忠夫
Organizer
電子情報通信学会マイクロ波・ミリ波フォトニクス(MWP)研究会
Place of Presentation
産業技術総合研究所(大阪)
Year and Date
2010-01-27
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