2010 Fiscal Year Annual Research Report
300GHz帯を利用した20Gbit/s級高速無線技術に関する研究
Project/Area Number |
20246062
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永妻 忠夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (00452417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 淳一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90273606)
久武 信太郎 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (20362642)
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Keywords | 先端的通信 / 電子デバイス・機器 / 無線通信 / ミリ波 |
Research Abstract |
当該年度は最終年度として、当初の目標であった、1.20Gbit/sの無線伝送、ならびに、2.出力合成型フォトダイオードを送信機に用いた無線伝送の2つの実験的検証に注力した。 まず、1.については、受信系のベースバンド帯域の拡大を図った。伝送後のアイダイヤグラムによる評価から、300GHz帯において世界最高速度の20Gbit/sまでの無線伝送が可能であることを実証した。尚、ビット誤り率(BER)の測定については、BER評価装置のリミットにより、16Gbit/sまでのエラーフリー伝送を確認できたが、20Gbit/sにおいてもエラーフリーが実現できる見込みである。 次に、2.のフォトダイオードアレイの出力をチップ上で合成するアプローチで送信機の高出力化を図るという計画については、2個のフォトダイオードの出力を合成するモジュールを試作し実験を行った。その結果、300GHzで約1mWの出力を得ることに成功し、さらにこの出力合成モジュールを用いて、無線伝送距離約1mで10Gbit/sまでのエラーフリー伝送までを確認した。出力パワーとしては50倍以上の余裕があり、ベースバンド帯域がさらに改善されれば、40Gbit/sまで実現できる見通しが得られた。 以上、3年間の研究開発を通して、所期の目標どおり、300GHz帯無線で20Gbit/sを超える伝送特性が実現できることを示し、また、伝送速度の向上、伝送距離の長尺化に不可欠な高出力化の一手法として、出力合成が有効であることを実証した。本研究は、世界的に300GHz帯無線に対する関心が高まり研究開発が立ちあがるフェーズにタイムリーに同期し、常にこの分野でリーダシップを発揮することができた。
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[Presentation] 300-GHz-Band Wireless Link Based on Photonic Signal Generation2010
Author(s)
T.Nagatsuma, H.-J.Song, Y.Fujimoto, T.Takada, M.Kawamura, K.Ajito, N.Kukutsu, Y.Kado, A.Wakatsuki, Y.Muramoto,
Organizer
EOS Annual Meeting 2010
Place of Presentation
フランス、パリ
Year and Date
2010-10-26
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[Presentation] Toward Practical Applications over 100 GHz2010
Author(s)
N.Kukutsu, A.Hirata, M.Yaita K.Ajito, H.Takahashi, T.Kosugi, H.Song, A.Wakatsuki, Y.Muramoto, T.Nagatsuma, Y.Kado
Organizer
IEEE MTT-S Intern.Microwave Symposium, THIA-5
Place of Presentation
アナハイム、米国(招待講演)
Year and Date
2010-05-27
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