2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20246064
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Research Institution | NTT Basic Research Laboratories |
Principal Investigator |
山口 浩司 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 部長 (60374071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永瀬 雅夫 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス, 教授 (20393762)
山崎 謙治 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 主任研究員 (40393764)
山口 徹 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 主任研究員 (30393763)
岡本 創 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 研究主任 (20350465)
小野満 恒二 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 研究主任 (30350466)
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Keywords | 電子デバイス / 集積回路 / 新規デバイス / マイクロ / ナノマシン |
Research Abstract |
パラメトロン素子による論理動作を実現するため、結合させた機械共振器の振動特性を評価した。すでに完全電気的な周波数チューニングに成功しているが、このチューニング状態における反対称振動を用い、電荷検出器としての可能性を追求した。反対称状態は重心運動を伴わないため、外部からの加振に対して励振されない。しかし一方の共振器に電荷が加わると、圧電効果によりバランスがくずれ、振動が励起される。この現象を用いて電荷検出を行い、約147電子相当の電荷検出に成功した。 化合物半導体パラメトリック機械共振器の周波数変換機能を用いたロジック応用、とくに1素子による複合論理回路の実現可能性について検討した。パラメトリック周波数変換は、従来、光エレクトロニクス技術において用いられているが、我々は微小機械共振器においても同様のパラメトリック周波数変換が可能であることを見出した。その機能を用い、シグナル、ポンプ振動を加えることにより、その差周波に相当するアイドラーが生成でき、その周波数を適切に選ぶことにより、AND、OR、XORの基本論理ゲートが構成できることを示した。さらに、3ポンプ入力に対する周波数変換を行うことにより、これらの基本ゲートを複数組み合わせた複合論理ゲートも、たった一個の機械共振器で実現できることを実証した。これらの結果を発展させれば、少数のパラメトリック機械共振器を用いるだけで、論理回路をも構成できる可能性が示された。 その他、ナノ機械パラメトロンの将来的な高性能化、高機能化に繋がる基盤技術として、ブロックコポリマーによるナノリソグラフィー、ならびに分子線エピタキシ成長による、ナノ機械共振器に適したヘテロ構造作製の研究を推進させた。
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Research Products
(38 results)