2008 Fiscal Year Annual Research Report
高密度地震観測システムの実現に向けた無線センサネットワーク基盤技術に関する研究
Project/Area Number |
20246065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森川 博之 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 教授 (50242011)
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Keywords | ネットワーク / 構造工学・地震工学 / リモートセンシング |
Research Abstract |
本年度は,ネットワーク基盤技術の開発,およびマルチコアCPU設計のための実験評価を実施した. 1.高密度地震観測システムのためのネットワーク基盤技術の開発 構造解析においては分散設置されたノード間の揺れ方の相関が重要となるため,すべてのノードが同期してサンプリングを行う必要がある.これに向けて,時刻同期機構,MACプロトコル,タスクスケジューリングまでをも統合的に検討し,最大ジッタが3.4usとなる同期サンプリング機構を開発した. 2.マルチコアCPUの設計に向けたタスクの特性評価 現存する無線センサノードは,無線通信,計算処理,サンプリング等,複数のタスクを1つのCPUで並列実行しており,スケジューリングの不確定性により測定誤差の増大,パケットロスの発生などの問題が生じる.この問題に対して,CPUをマルチコア化し1つのコアに1つのタスクを割り振ることで不確定性を除去するアーキテクチャを提案し検討評価を行った. 3.高密度地震観測システムの初期的実装および運用評価 1.で開発したネットワーク基盤技術を用いて,地震観測システムの初期的実装および運用評価を行った.さらに,取得した地震波形から構造物の健全性を示す層間変型角を算出し,本システムの実用性を示した.平成21年度以降のマルチコア化を見据え,2つのCPUを具備するセンサノードを開発しシステムの構築を行った.2つのCPUが低速なバスで接続されているためCPU間通信のオーバーヘッドは大きいものの,加速度値の信号処理,ネットワーク処理を切り分けることにより,高精度なサンプリング,頑健なネットワークの実現に有効であった.
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Research Products
(5 results)