2010 Fiscal Year Annual Research Report
高密度地震観測システムの実現に向けた無線センサネットワーク基盤技術に関する研究
Project/Area Number |
20246065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森川 博之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50242011)
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Keywords | ネットワーク / 構造工学・地震工学 / リモートセンシング |
Research Abstract |
平成22年度は平成21年度までの検討をさらに推し進めるとともに,時刻同期機構の開発,無線センサノード向けマルチコアCPUの設計,地震モニタリングシステムの開発を行った. 1.時刻同期機構の開発 時刻同期補正手法をFIRフィルタとしてモデル化し,誤差を増幅させる原因を特定し,新たな誤差補正手法を開発することで,ホップ数に対する誤差の増大を線形に抑えることを可能とした.また,構築したモデルに基づき,誤差を低減させる時刻同期パケットのフラッディング手法,および時刻同期誤差をオンラインで推定する手法を開発した. 2.無線センサノード向けマルチコアCPUの設計 現存する無線センサノードは,無線通信,計算処理,サンプリングなど,複数のタスクを1つのCPUで並列実行しており,スケジューリングの不確定性に伴う測定誤差の増大,パケットロスの発生などの問題が生じる.この問題の解決にはマルチコアCPUによってタスクを分散させることが必要となる.本年度は,ルーティングのためのリンク推定計算や時刻同期処理など,センサノードに特有なタスクの解析を行い,実際のセンサネットワークのアプリケーションを動作させた場合にかかるオーバヘッドなどの評価を行った. 3.地震モニタリングシステムの開発 これまでに開発した同期サンプリング機構について,非同期タスク存在下でも開発者の保証なく精確な同期サンプリングが可能なように拡張を行った.また,利用者が簡単にアクセス可能なように,RESTfulインタフェースによって地震モニタリングシステムにアクセス可能とする基盤技術の開発を行った.
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Research Products
(8 results)