2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20246069
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小杉 幸夫 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30108237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇都 有昭 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (90345356)
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Keywords | ハイパースペクトル / 波長選択 / リモートセンシング / 生体組織 / セグメンテーション / 対象物検知 / ナラ枯れ / 安全・安心 |
Research Abstract |
本研究では、ハイパースペクトルの有する高い波長分解能特性をベースとして、波長選択の最適化および各波長成分間演算の最適化によって、観測対象物の特徴を顕在化させる高度画像処理技術の開発を目的としている。 初年度は、観測対象を農林行分野における植物の状態計測、医療分野における組織分類、安全・安心にかかわる障害要因の検出の三点に重きを置いて、各種のハイパースペクトル画像の取得と解析を行った。 農林業分野の植生計測では、移動式クレーン搭載のハイパースペクトル画像観測系および、本年度購入した高分解能スペクトロメータを用いて稲や森林のフィールド計測を行い、いもち病や森林のナラ枯れに伴うスペクトル変化の特徴を明らかににした。また、(財)資源・環境観測解析センターの協力を得て、稲圃場およびナラ枯れの多発している森林の航空機ハイパースペクトル画像計測を実施し、これらの疾病の程度を画像化する方式の開発を進めた。 医療分野については、東京医科歯科大学医学部の協力を得て、ブタ内臓組織画像のセグメンテーションに有効な演算方式について検討をおこなうとともに、悪性腫瘍部位の検出方法についても、基礎的検討をおこなった。 安全・安心分野では、水難救助等を想定したヒト肌部位の検出に粒子最適化手法(PSO)を用いるなど、有効な波長間の組み合わせの際の最適化手法を提案し、その有効性を示した。さらには、路上通行の際の障害物検知に有効な波長間演算処理方式や、住民環境の保全にかかわる各種の変化情報を衛星画像等から抽出する際のスペクトル情報の有効利用方法などについても、基礎的な検討をおこなった。
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