2012 Fiscal Year Annual Research Report
深海底におけるメタンハイドレート堆積層の生産時安定性及び生産効率の評価
Project/Area Number |
20246080
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
兵動 正幸 山口大学, 理工学研究科, 教授 (40130091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 幸男 山口大学, 理工学研究科, 教授 (90274183)
吉本 憲正 山口大学, 理工学研究科, 助教 (00325242)
鈴木 素之 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (00304494)
田中 一宏 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (30188289)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | メタンハイドレート / 高圧平面ひずみせん断試験 / PIV解析 / 局所変形 / メタンハイドレート分解 / 減圧法 / 温度変化 / 細粒分まじり砂 |
Research Abstract |
本年度は,開発した恒温高圧平面ひずみ実験装置を用いて,南海トラフ堆積土を模擬した細粒分を含む砂にメタンハイドレート(以下MHと記す)を生成した供試体を対象に,一連のせん断試験及びMHの分解実験を行った.まず,ホスト砂のせん断試験より,有効拘束圧の増加に伴い初期剛性および強度は増加するが,体積ひずみはより圧縮傾向を示し,せん断抵抗角は拘束圧の増加と共に徐々に減少することが明らかとなった.また,MHを含む砂は固結力を発揮し,ホスト砂に比べ強度が増加し,体積ひずみは膨張挙動を示した.試験中撮影した供試体の画像の解析により,この体積膨張はせん断帯付近に集中して起こることが明らかとなった. 次に,減圧法によるMH分解実験を行った.供試体内の異なる高さ2箇所に熱電対を設置しMH分解時の温度変化を計測した.その結果,減圧に伴い供試体内の温度が低下し,MH分解時の吸熱反応を捉えることが出来た.また,MHが分解する際には,温度・圧力安定境界線に沿う形で温度が変化することが明らかとなった.細粒分を多く含む試料を用いて分解実験を行った場合,減圧による有効応力の増加により供試体の圧密が進行し間隙比が減少することから,透水性や透気性の低下を招く.その結果,供試体内の圧力伝播が遅れ,分解に要する時間が増加した.次に,減圧によるMH分解が終了後間隙水圧を元の大きさまで回復させる実験を行った.せん断応力を一定のまま間隙水圧を上昇させたが,高い初期せん断応力を加えた供試体では,MHによる固結力が消失したことから,間隙水圧の増加に伴い大きなせん断変形が発生し,破壊が生じることが判明した.このことは,減圧法によるMH生産後の間隙水圧回復過程において斜面等初期せん断応力の高い地盤には破壊の危険性があることを示唆するものである.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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