2009 Fiscal Year Annual Research Report
ペルフルオロ化合物の都市環境域内での動態解析とヒトへのリスク低減シナリオ提案
Project/Area Number |
20246086
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 滋穂 Kyoto University, 地球環境学堂, 教授 (10135535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 周平 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (00378811)
内海 秀樹 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (10293896)
原田 英典 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (40512835)
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Keywords | ペルフルオロ化合物 / 分析法 / 水環境中動態 / マスフロー / 上下水処理場 |
Research Abstract |
PFCsの浮遊物吸着態の抽出方法の開発では、高速溶媒抽出器に種々の溶媒を適用し高い抽出効率を得るための条件を検討した。全有機フッ素量測定では、全有機ハロゲン計を導入し、全有機フッ素量の分析を行った。この際、塩素系、臭素系などの他のハロゲン物質量が高いことが、フッ素量分析に影響することが分かった。今後は脱塩化等の前処理の検討を行う必要がある。固体中のPFCs測定法検討では、PTFEを使用した布、部品類を高速溶媒抽出器に入れ、PFCsの溶出試験を行った。抽出条件を活性汚泥混合液と同じで分析を行った。今後はPFCsの種類別の最適抽出方法を検討する必要がある。PFCsポテンシャル量測定法開発では、フッ素テロマーアルコールに着目し分析方法の検討を行った。一部のFTOHについてはLC-MS/MSにて測定可能であったが、大部分はGC-MSを用いた分析が必要であり、現在、測定条件の検討を行っている。水環境中での動態調査では、2010年3月3日に淀川流域の河川表層水および下水処理水を対象にPFCsの一斉調査を実施した。支流については流量調査も分析し、量的な議論を可能とした。都市水環境での水循環調査では、上記調査結果に基づき、PFCsの循環経路を淀川流域を対象に検討した。下水処理場での挙動調査では、滋賀県の流域下水処理場において処理工程別のPFCs挙動調査を行った。懸濁態、溶存態別にPFCsを分析し、生物反応槽での増加要因の検討を行っている。降水および降塵負荷調査として、ハイボリュームエアサンプラーを導入し、大気中のフッ素テロマーアルコール濃度の分析を行うため、設置を始めた。フッ素系商品の全マスフロー推定では、PFOS系について特許情報から使用経路の調査を実施した。
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