2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20246095
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 功 京都大学, 工学研究科, 教授 (70183861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 史康 京都大学, 工学研究科, 准教授 (90378795)
世古 敦人 京都大学, 次世代開拓研究ユニット, 助教 (10452319)
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Keywords | 酸化物 / ノンストイキオメトリ / 第一原理計算 / 熱力学 / 統計力学 |
Research Abstract |
酸化物の多彩な機能と密接に関係する非化学量論性(ノンストイキオメトリ)について,構造と自由エネルギー,機能の一般的な相関性を解明することを究極の目的とし,高精度の第一原理計算と情報科学手法を組み合わせた新しい第一原理熱力学手法の開発を進めた.このような計算と従来の実験からのアプローチが決定的に異なるのは,第一原理計算法を適用するためには,まず原子配列を精確に知ったうえでエネルギーを算出する必要がある点である.これは換言すれば,欠陥構造とエネルギーが同時に評価できることになる.統計的処理は,任意の温度,圧力,化学ポテンシャルのアンサンブルのもとで行うことができる.これは上述の相関性を解明する上で極めて好都合である.この手法を用いて様々なノンストイキオメトリ酸化物について具体的な計算が可能となる. 本年度は,前年度までの成果に立脚して,2元系金属酸化物やペロブスカイトなどの複合酸化物に加え,4f希土類元素の酸化物に研究対象を移した.前年度までに開発した原子配置とエネルギー,機能の一般的な相関性を解明するための統計熱力学的方法および量子力学的方法に基づいて,2元系金属酸化物中の酸素空孔について系統的な計算を行い,空孔の形成エネルギーや空孔準位と結晶構造,カチオン種などの相関について考察した.また,チタン酸ユーロピウムなどの4f希土類元素の酸化物において系統的な計算を行い,ハイブリッド法による交換相関相互作用の取り扱いについて考察し,4f希土類元素を含むノンストイキオメトリ酸化物における欠陥形成エネルギー計算に対する知見を得た.
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Research Products
(7 results)