2009 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックスウイスカーが開拓するX線イメージング技術の新展開
Project/Area Number |
20246099
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
斎藤 秀俊 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (80250984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 治彦 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (70201928)
鈴木 常生 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (00313560)
大塩 茂夫 長岡技術科学大学, 工学部, 技術職員 (90160473)
赤坂 大樹 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (80500983)
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Keywords | 冷陰極 / 酸化物 / ウイスカー / X線 / 平面 / イメージング / 銅 / ターゲット |
Research Abstract |
F-Nトンネル型電子源を金属ロッド上に組み、それを数本組み合わせることにより、50mmx30mmの平面型電子源を作製した。これに対して対向する陽極に加速電圧を印加し、電界放射を得た。ターゲットに銅電極を選択して、そこに対してF-Nトンネル型電子源から得た電子を衝撃し、X線を得た。10kV以上で銅ターゲットから特性X線と連続X線とが得られた。比較的強いX線が得られたのにもかかわらず、銅ターゲットに熱損傷は見られなかった。X源からの発生X線の強度についてはロッドの本数でほぼ決まった。ロッドの本数が多くなるとその分だけX線の強度をあげることができる。ただし構造上、あまりロッドの本数を大きくするとX強度が弱くなる傾向にある。次にX線イメージング実験を行った。得られたX線を利用して、プラスチックシリンジ、本の中の釘、ベークライト回路基板上の部品やタナゴヤヒメダカなどの小魚などの透過像を得た。電子源となるロットを1本でX線を得たところ、X線イメージングによる透過像の分解能は0.5mm程度であったのが、電子源となるロットを3本でX線を得たところ、その分解能は0.1mm程度まで改善した。より平行な電子線が銅ターゲットにあたることで、より平行なX線が得られるために、分解能が高くなったと思われる。厚さ50mm程度の木の中に釘を打ち込み、その透過像を得たところ、釘は十分なコントラストで結像した。タナゴヤヒメダカなどの骨格や内臓の様子なども生きて水中にいながら得ることができた。F-Nトンネル型電子源を利用した平面発光X線源は明確な透過像を得るのに十分ふさわしい技術であることがわかった。
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Research Products
(5 results)