2008 Fiscal Year Annual Research Report
3D/4Dマテリアルサイエンスのための新しい結晶方位イメージング手法の創製
Project/Area Number |
20246102
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
戸田 裕之 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (70293751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正和 豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (20378243)
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Keywords | CT / 構造材料 / 破壊 / 画像処理 / 放射光 |
Research Abstract |
今年度は、申請者が発案し予備的な実験により実現可能性が確認されている多結晶材料内部の結晶粒界トラッキング技術を、数万個レベルの分散粒子を高精度に同時追跡できるものに引き上げるための技術開発を実施した。 高輝度放射光施設SPring-8のイメージングビームライン(BL20XU)で単色光を用いた投影型マイクロトモグラフィー実験を行い、当研究室で開発したその場観察用特殊材料試験機使用を用い、アルミニウム合金をモデル材料にして外乱下のミクロ組織を連続的に3D撮影した。結晶粒の形状を高精度で再構成するため、往々にして同様な形状・サイズを有し凝集など空間的分布も複雑な数万点の分散粒子を、なるべく多く、かつ間違えることなく最後まで追跡できる技術を追求した。この「なるべく多く」(=追跡粒子数の向上)、「間違えることなく」(=追跡精度の向上)という二つの技術課題を克服するため、下記二つの開発項目を実施した。 ・追跡粒子数向上のための技術開発:途中で分散粒子を見失わないよう、各粒子の軌道予測を行うとともに、連続画像中の同一粒子判定アルゴリズムを構築して対応させた。多項式による軌道予測で、従来よりも大幅な精度向上を達成した。 ・追跡精度向上のための技術開発:粒子凝集部など誤対応を招きやすい場所には、局所パターンマッチング技術を適用して対応した。これにはSpringモデル、RBFなどが適する。いくつかの手法をトライし、Springモデルにより精度向上を確認した。
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