2010 Fiscal Year Annual Research Report
3D/4Dマテリアルサイエンスのための新しい結晶方位イメージング手法の創製
Project/Area Number |
20246102
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
戸田 裕之 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70293751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正和 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20378243)
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Keywords | CT / 構造材料 / 破壊 / 画像処理 / 放射光 |
Research Abstract |
これまでに開発した数万個レベルの分散粒子追跡実現が達成された多結晶材料内部の結晶粒界トラッキング技術を適用し、高輝度放射光施設SPring-8のイメージングビームライン(BL20XU)で単色光を用いた投影型マイクロトモグラフィー実験を行って得られた結晶粒界トラッキング画像を解析した。これには、当研究室で開発したその場観察用特殊材料試験機、結晶粒界へのガリウムドーピング技術を適用した。この実験はこれまでにも行ってきたが、今回の実験は、H22/12に開発技術をより実用に近い微細粒材料に適用してその効果を確認するために実施した。得られた結晶粒の形状は高精度で再構成できた。これと並び、昨年度と同様に、可視化実験前にペンシル型(断面10μm×10μm)のビームを走査し、かつ試料を360°回転させながら回折斑点を取得する実験を行った。撮像範囲の中の適当な1断面に対し、結晶粒形状と回折斑点の相関を得るための解析を行った。 昨年度達成された結晶粒に関する情報および回折斑点に関する情報を元に結晶粒界像と回折斑点を結び付けるプログラムを作成した。このプログラムは、統計的な解析のパートを除き、80%以上のプログラミングが終了した。結晶粒界像と回折斑点に関する情報では、結晶粒サイズやその形態の複雑さを表す指標、および斑点のサイズ、強度、強度の分布を表すようなパラメーターを、濃度ヒストグラム法、同時生起行列法で求めたものを、それぞれ用いた。用いたパラメータは、昨年度の結果として、相関係数が大きなパラメーターのペアー3,4セットである。これらを用いれば、ほぼ100%の正答率と高い結晶方位角計測精度が得られることを確認済みである。
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