2008 Fiscal Year Annual Research Report
巨大歪勾配を伴う形状不変加工による金属材料の高強度・高延性化とその機構の解明
Project/Area Number |
20246103
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
梅本 実 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (90111921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸高 義一 豊橋技術科学大学, 工学部, 准教授 (50345956)
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Keywords | 金属 / 巨大ひずみ / 強度 / 延性 / 歪勾配 / 高圧相 / ナノ結晶 / 変態 |
Research Abstract |
金属材料に巨大歪勾配を伴う形状不変加工法を使って巨大ひずみを与えることにより、高強度化と高延性化バランスに優れた材料を創り出す方法を明らかにすることを目的として、当年度は以下の研究を推進した。 1) 歪勾配強化(戸高) 純Feで高圧ねじり試験(HPT)装置を使って、歪量(回転数、半径方向の中心からの距離)と歪勾配(回転数)を種々変化させた試料を作製、各試料の引張強度を測定した。試料の厚さを半径に変化させた試料を用いて、同じ剪断歪量における引張強度に対する歪勾配の影響を明らかにした。以上の実験から、歪勾配に基づく強化を歪量と歪勾配の大きさの関数として定量的に評価した。 2) 動的変態強化(戸高) SUS304ステンレス鋼を用いて、歪量、歪速度とマルテンサイト変態量の変化との関係を明らかにした。高歪速度では一旦マルテンサイト変態した後、母相への逆変態が起こる事明らかにした。純チタン、純ジルコニウムを用いて加工誘起ω変態について研究を行った。研究の結果、高静水圧下でのみ安定なω相が、HPT加工中に生成し、加工後も残留し試料体積の大部分を占める事を明らかにした。 3) 加工途中焼鈍強化(梅本) HPT加工の途中で焼鈍を行うことにより、強度が向上するメカニズムを究明した。純鉄で加工途中での焼鈍でその後の加工硬化が促進される事を兄いだした。この原因として粒界構造、粒内転位構造、残留応力などの変化が考えられる。
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Research Products
(52 results)