2009 Fiscal Year Annual Research Report
プロセス強化技術のためのダイナミカルネットワーク方法論の構築
Project/Area Number |
20246115
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大村 直人 Kobe University, 工学研究科, 教授 (50223954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 千秋 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (80114867)
大森 隆夫 独立行政法人産業技術総合研究所, 環境化学技術部門, 主幹研究員 (90356668)
井上 義朗 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (30093371)
桜井 誠 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (60262052)
松田 圭吾 山形大学, 理工学研究科, 助教 (60415792)
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Keywords | プロセス強化 / ネットワーク / ダイナミックス / マルチスケール / モデリング / 設計論 / シミュレーション / 共進化 |
Research Abstract |
個々の精密場活用プロセスのダイナミカルなネットワーク構造の解明とプロセス強化への展開を目的として、以下の具体的テーマに対する知見を得た。 1.プロセスの機能ネットワークを提案し、気泡流動、連続乳化重合プロセスを例に機能ネットワーク構造を明らかにするととともに、ネットワーク構造の改良によるプロセス強化を試みた。 2.対流と拡散によって膜透過が生じている中空糸膜デバイスの装置内移動現象について有限要素法を用いて詳細に解析し、特に血液透析器の設計ついて新しい方法論を提示した。 3.交流電場を用いた液-液-液系流通式触媒反応装置の運転管理を検討し、ネットワークモデルを用いた時系列圧力データのモニタリング手法が、互いに難溶な二液相間の界面挙動の安定性について有用な情報を与えることを明らかにした。 4.軽質オレフィンを合成する触媒反応ネットワーク系等を対象として、系に非定常操作等を加えた場合のダイナミクスや複数のリサイクルパスのあるネットワークの示すダイナミクスについて検討した。 5.3次元撹拌槽内の混合機構と混合状態を明らかにするために、良く混合する領域と不良混合領域が生成するそれぞれの理由を、実験および簡易流動モデルを用いた解析により明らかにした。 6.コプロダクションプロセス強化手法の確立を目指し、熱交換型反応器設計のための触媒担持法の検討を行い、さらに原料供給および操作温度の非定常操作について現象のモデル化および操作方法確立に必要なデータの取得を行った。 7.反応-蒸留系のコプロダクション検討のために、このシステムを対象に平衡段モデルを用いた非定常シミュレータを開発し、反応-分離間の相互作用についてモデルベースによる検討を行った。その結果、反応蒸留プロセスは多重定常状態時にプロセス特性が向上することが明らかになった。
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