2010 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化炭素処理とエネルギー資源再生を両立させる持続型炭素循環システムの最適化技術
Project/Area Number |
20246128
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 光三 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60322038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 昌敬 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (50190369)
川口 秀夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任助教 (50463873)
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Keywords | 環境技術 / 二酸化炭素排出削減 / 資源開発工学 / 微生物 / 生物・生体工学 |
Research Abstract |
メタン生成に環境因子が与える影響を予想することを目的とする研究項目「メタン生成菌の代謝活性制御機構に関する遺伝子レベルの解析」において、地殻内の栄養枯渇条件がメタン生成速度に与える影響を解析した。地殻内(研究モデルとして、枯渇油田の地下貯留層を利用)より採取した地層水にリン、窒素または微量金属を添加することでメタン生成活性の有意な増加を確認した。また、地層水ではメタン生成菌の増殖に必要なリンおよび窒素化合物が不足しており、地殻内の低いリンおよび窒素濃度が反応制限要因となって、メタン生成活性がそれぞれ50%と20%程度に抑えられることを定量的に確認した。さらに、複数の地下貯留層から採取した地層水に含まれる微生物種の多様性を分子系統学的手法で解析した結果、メタン菌種の実際の地殻内での広い分布が確認された。以上の知見から、地下貯留層内での二酸化炭素のメタンへの変換(還元)技術での利用を想定しているメタン菌が、地殻内でメタン生成能を保持して実際に生息していることが示唆された。 そこで、地下貯留層内のメタン菌に還元力を供給する手法として、電気化学的メタン生成の利用可能性を検証した。地殻内から広く検出されている好熱性メタン菌種を、水素を添加していない培養セル内で電圧を印可しながら培養した。その結果、電圧印可に依存したメタンの生産が観察され、好熱性メタン菌が還元力として(外部から供給された水素ガスの代わりに)電力を利用する電気化学的メタン生産活性を持つことが示され、同活性の技術利用可能性が示唆された。
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[Presentation] Research for microbial conversion of residual oil into methane in depleted oil fields to develop new EOR process2010
Author(s)
Maeda, H., Y.Miyagawa, M.Ikarashi, D.Mayumi, H.Mochimaru, H.Yoshioka, S.Sakata, H.Kobayahsi, H.Kawaguchi, Kozo Sato
Organizer
Abu Dhabi International Petroleum Exhibition & Conference
Place of Presentation
Abu Dhabi National Exhibition CentreAbu Dhabi, UAE
Year and Date
2010-11-02
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