2008 Fiscal Year Annual Research Report
均一混合充填方式を採用した水-水素化学交換反応塔の開発
Project/Area Number |
20246132
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 一良 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (50023320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 貴彦 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90353440)
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Keywords | 水素同位体分離 / 化学交換 / トリチウム / 白金触媒 |
Research Abstract |
均一混合充填方式を採用した水-水素化学交換反応塔の同位体分離性能に,反応塔に充填される白金触媒の充填割合が及ぼす影響を重水素を用いた実験により評価した。反応塔は内径2.5 cm,有効充填長60 cmである。充填物は白金触媒であるKogel触媒とDixon gauze ringであり,全充填体積に占める触媒の体積を触媒充填割合とした。水素ガスと水の流量比と触媒充填割合を変えて実験を行ったところ,いずれの流量比の条件についても触媒充填割合が30%の場合に分離性能が最大となり,触媒充填割合に最適値が存在することがわかった。 また,水蒸留塔の分離性能解析のために独自に開発した「通り抜け段モデル」を水-水素化学交換反応塔に適用できるよう拡張・改良し,分離性能評価手法を開発した。上述の軽水素-重水素系の水素同位体分離性能を,本モデルにより計算したところ,測定データと良く一致し,開発したモデルおよび分離性能解析手法が妥当であることがわかった。 さらに,通り抜け段モデルの入力として必要となる通り抜け係数の内,触媒反応の効率を表す通り抜け係数の評価を目的として,約4000 Bq/cm^3のトリチウム水を用いてKogel触媒の反応効率を測定した。実験により,この反応効率は,充填層単位体積当たりの触媒表面積と平均滞留時間の積と関係付けられ,総括物質移動係数の値として5.8 cm/sを得た。 以上の研究成果により,平成21年度以降に実施予定であるトリチウム水を用いた同位体分離実証試験の準備が整った。
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Research Products
(8 results)