2009 Fiscal Year Annual Research Report
Gサイクルの時空的起動制御と作動様式に基づく細胞内小胞の選別輸送
Project/Area Number |
20247011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺谷 圏二 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (30302615)
福山 征光 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (20422389)
梶保 博昭 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (70401221)
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Keywords | シグナル伝達 / G蛋白質 / Gサイクル / ゲノムプロジェクト / 小胞輸送 / リソソーム |
Research Abstract |
本基盤研究(A)では、主に低分子量G蛋白質が重要な役割を果たす細胞内小胞の選別輸送(エンドサイトーシスやエキソサイトーシス)系について、Gサイクルの時空的起動制御と作動様式から検討を加え、以下の知見を得た。1.GDP結合型Rab5の活性化因子GEFとして同定したRINファミリーのRIN2は、血小板由来成長因子(PDGF)刺激に応じてPDGF受容体と結合し、受容体の内在化を促進すること、また、その内在化にはRIN2のGEF活性が必要で、RIN2のPro-richドメインとアダプター蛋白質Grb2の相互作用が介在することを見出した。2.Arf/Arlファミリーに分類されるArl8は、線虫Arl8欠失変異体を用いた解析から、後期エンドソームに加えて、ファゴソームとリソソームの融合に必須の役割を果たすこと、さらにArl8b欠損マウスの解析から、Ar18bを欠くマウスは脳の形態形成が異常となり、出生直後に致死となることを見出した。3.Rasファミリーに分類されるDi-Rasは、細胞内でGTP結合型として存在し、出生後の神経組織に特異的に発現する。GTP結合型において、Di-RasはRapのGEFとして先に同定されたマルチドメイン蛋白質Epac2aのRAドメインに結合し、細胞膜にEpac2aを局在化させることを見出した。4.N末端側のArfドメインに加えてC末端側にPro-rich配列を有するユニークなG蛋白質Arl13は、繊毛に限局して繊毛内物質輸送系に介在する。このArll3繊毛局在性は、C末端側に存在するRVEP配列に担われていることを見出した。
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Research Products
(6 results)