2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20247030
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 洋幸 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 教授 (80179647)
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Keywords | 左右軸 / 背腹軸 / メダカ / 突然変異体 |
Research Abstract |
本研究では、小型魚類メダカの突然変異体を用いて、左右軸形成と後期の背腹軸形成のメカニズムの解析を進めた。 1.メダカ左右軸変異体:左右軸変異体abcの原因遺伝子はCaチャネルと関連したタンパク質をコードしていることが判明している。Caイオンと左右軸、またこの遺伝子産物(ABC)との関係を探るためフレットでCa濃度をイメージングできるカメレオントランスジェニック(Tg)を作成した。現在このTgが組織内のCa濃度変化を的確に捉えることができるかを検証中である。 2.メダカDa変異体:Da変異体はZic遺伝子の調節領域の異常により、体節背側での発現が消失して、その結果体幹部の背腹軸異常がおこる。原因組織が体節であることを確かめるため、メダカ胚における組織移植技術を開発し、正常胚とDaの体節交換実験を行った。移植された胚を幼魚まで育て、色素細胞の分布とヒレの形態を移植片との位置関係に着目して解析した。その結果、Daの表現型が移植された野生型体節により、完全にレスキューされることが判った。さらにレスキューは移植組織片のごく近傍のみで起こっていた。以上の結果より、体節が近接した組織間相互作用により、表皮の色素やヒレのパターンを支配していること確かめられた。次に、zic遺伝子の下流因子を明らかにする目的で、Daと野生型胚体節組織からRNAを抽出し発現遺伝子群の量的変動をマイクロアレイ法を用いて解析した。解析に十分な量の組織を胚から抽出するのに時間を要し、一回目の解析が終わったばかりで、現在データを解析中である。
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