2011 Fiscal Year Annual Research Report
性染色体領域の解析に基づく「雌雄性の誕生」に関する進化生物学的研究
Project/Area Number |
20247032
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野崎 久義 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40250104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関本 弘之 日本女子大学, 理学部, 教授 (20281652)
宮城島 進也 国立遺伝学研究所, 新分野創造センター, 特任准教授 (00443036)
西井 一郎 奈良女子大学, 理学部, 特任准教授 (80392059)
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Keywords | 雌雄性の進化 / 性染色体領域 / 性決定遺伝子 / 比較ゲノム / 群体性ボルボックス目 |
Research Abstract |
我々は卵生殖のボルボックスと同型配偶のクラミドモナスの性染色体領域(MT)をゲノム比較することに成功していた(Ferris et al. 2010, Science)。これは生物界で初めての同型配偶と雌雄性を獲得した近縁な生物間のMT比較であり、MTの雌雄性の進化への寄与を初めて明確にした。しかし、この研究は単細胞・同型配偶クラミドモナスと2000以上の細胞からなる卵生殖ボルボックスという、両極端な2種だけの生物のMTの比較であり、群体性ボルボックス目の中間的な進化段階の生物の MT の研究の必要性が議論された(Charlesworth & Charlesworth 2010, Curr. Biol. 20:R519)。このためには、中間的進化段階の各生物でのMT全域の解読と構成する全遺伝子の比較解析が必要であった。従って我々は中間段階の16細胞性・同型配偶のゴニウムと32細胞性・異型配偶のユードリナのBACライブラリーを用いたMT領域のスクリーニングとショットガンシーケンスに加えて新型シーケンサーを用いた全ゲノム解析を開始した。これまでに、ゴニウムのMTが解読され、交配型プラスMT領域に配偶子接着因子FUS1ホモログが探索された。また、ゴニウムのMTはクラミドモナスより拡大されているが、両性の遺伝子はボルボックスのよう両極化していないことが明らかとなった。この課程でゴニウムのオルガネラゲノムが完全に決定された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)