2008 Fiscal Year Annual Research Report
芳香環二原子酸素添加酵素における電子伝達コンポーネント選択性の分子基盤の解明
Project/Area Number |
20248010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野尻 秀昭 The University of Tokyo, 生物生産工学研究センター, 准教授 (90272468)
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Keywords | 芳香環水酸化オキシゲナーゼ / 電子伝達 / タンパク質問相互作用 / 結晶構造 / 結合定数 / biodegradation / 細菌 / オキシゲナーゼ |
Research Abstract |
本研究は、芳香環二原子酸素添加酵素(RO)の活性発現にきわめて重要な、酸化酵素(Oxy)とその電子供与体(フェレドキシン,Fd)間の電子伝達様式の徹底的な解明を目指すものである。このプロセスは、還元型Fdと酸化型Oxyの結合・電子伝達(Oxyの還元)・酸化型Fdと還元型Oxyの乖離からなるが、これは酸化還元状態に拠った結合しやすさに依存した現象と考えられる。そこで、本研究は、酸化還元状態特異的なタンパク質構造変化と結合定数(結合力)変化を検出し、このプロセスを合理的に説明することを目的としている。ROとしてカルバゾール分解系のcarbazole 1.9a-dioxygenaseを用い、大腸菌にてOxy,Fdを発現させた。各タンパク質問の結合定数の測定や結晶化は、各タンパク質の酸化還元状態を維持するため、自動酸化されない嫌気条件下で行う必要がある。CARDOのOxy,Fd溶液は嫌気条件でアグリゲーションを起こしたため、バッファー条件を検討して、タンパク質溶液が安定な条件を決定した。さらに、予備的にITCによる測定条件の検討を行った。一方、単体での結晶化では、還元状態のOxyの結晶化に成功したものの、クライオ条件の検討が不十分なため反射データの取得に至らなかった。還元状態のFdでは結晶化には成功していないため、酸化状態のFd結晶の還元処理を試みたところ、ころ、結晶が溶解してしまい構造解析可能な結晶を得る化状態のFdの複合体結晶の生成に成功し、現在までに分解のデータにはmosicityが高いという問題点があるため、結晶化条件の改良・再検討を現在行っている。
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Research Products
(4 results)