2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20248012
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
内海 龍太郎 Kinki University, 農学部, 教授 (20151912)
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Keywords | two- component system / EvgS-EvgA / PhoQ-PhoP / Saf A / B1500 / Bacteria / Signal transduction / small membrane protein |
Research Abstract |
(1) 大腸菌のEvgS/EvgA, PhoQ/PhoPを連結する膜小タンパク質、B1500 (SafA, sensor associating factor Aと命名)とセンサーPhoQの相互作用:SafAは、全長65aa、一回膜貫通型の内膜タンパク質であり、細胞質ドメイン、中央の膜貫通ドメイン、ペリプラズムドメインに三等分される。SafAの各ドメインを欠失させたものを作成し、PhoQとの相互作用をtwo-hybrid法およびレポーターアッセイで検討した結果、PhoQの活性化にはSafAのペリプラズムドメインが重要であることが明らかとなった。さらに、SafAのペリプラズムドメイン単独(25aa)でもPhoQを活性化することを確認し、ランダム変異法および部位特異的変異法より活性化に重要な部位(Arg^<53>, His^<57>)を特定した。 (2) 二成分制御系(TCS)間を制御する膜小タンパク質遺伝子のクローニングと機能解析: 膜小タンパク質候補として、safAに似たORF、すなわち全長が100aa以下、機能未知、内膜への局在が予想されるものを大腸菌ゲノム中から13種選出した。これらと大腸菌の29種のセンサーとの相互作用をtwo-hybrid法で検討した結果、全754通りの組み合わせから5組で相互作用が認められ、センサーを制御する新たな膜小タンパク質の存在が示唆された。 本研究結果より、SafAのペリプラズムドメインである25aaに相当するペプチドの外部からの添加でPhoQ/PhoP系が活性化される可能性、また、PhoQ以外のセンサーも膜小タンパク質によって制御される可能性が示唆された。TCSは細菌の病原性や増殖などを制御するため、センサーに特異的に作用するペプチドは、特異性の非常に高い新規薬剤として期待される。
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Research Products
(30 results)