2008 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型生体調節因子としてのアミノ酸の新規機能性の探索と有効性の検証
Project/Area Number |
20248014
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
門脇 基二 Niigata University, 自然科学系, 教授 (90126029)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 久典 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (40211164)
吉澤 史昭 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10269243)
小田 裕昭 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (20204208)
古屋 茂樹 九州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (00222274)
|
Keywords | アミノ酸 / マイクロアレイ / 発現制御 / 栄養学 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
初年度の5名の成果は以下の通り。 ○培養肝細胞H-4-II-Eで、培地交換と完全アミノ酸添加による発現プロファイルをマイクロアレイで解析した。栄養不良による発現変化が観察され、アミノ酸では約半数の遺伝子変化が見られた。オートファジー遺伝子LC3の発現は6時間後に現れたことから、アミノ酸のオートファジー促進効果には、タンパク質LC3の変換レベルと転写レベルの2経路があることが推定された(門脇基二)。 ○Lys、Thr欠乏のグルテン食で、ラット肝臓遺伝子発現プロファイルをカゼイン食や無タンパク質食と比較した。各種正規化法により、qFARMS法がアミノ酸の効果を最も明確に分離させた。パスウェイ解析から、コレステロール代謝やグルタチオン合成系が食餌タンパク質の影響を強く受けることがわかった(加藤久典)。 ○一夜絶食ラットにIleを経口投与して、肝臓・骨格筋での遺伝子発現をマイクロアレイで解析した。その結果、肝臓で糖新生律速酵素の遺伝子発現がIleにより抑制され、さらにPEPCKについて、Ileによる発現制御pathwayの一部を予想することができた(吉澤史昭)。 ○ラットにMet、Cys、Tauの添加食を与え、肝臓RNAをマイクロアレイ解析に用いた。さらに3次元培養によるラット初代培養肝細胞に単一アミノ酸(Met、Tau、Gly、Lys、Ser、Gln、Val)を添加し、肝細胞RNAをマイクロアレイ解析に用いた。統計解析の後、IPAによる解析を行いその関係を一部示すことができた。(小田裕昭) ○Serの機能性と代謝恒常性維持の機序解明を目指し、脳特異的Phgdh KOマウス脳海馬のマイクロアレイ解析を行った。成熟脳でSer欠乏に特徴的な遺伝子発現変化を同定した。機能カテゴリー解析より、組織発達、分子輸送、がん、細胞増殖、情報伝達などの関連遺伝子が変化している事が明らかとなった。さらに培養細胞系での解析のため、全組織でPhgdh遺伝子が不活化されたKOマウスから不死化線維芽細胞の樹立に成功した(古屋茂樹)。
|
Research Products
(3 results)
-
-
[Journal Article] Opposite effects of PU. 1 on mast cell stimulation.2008
Author(s)
Niwa, Y., Nishiyama, C., Nakano, N., Kamei, A., Kato, H., 他
-
Journal Title
Biochem. Biophys. Res. Commun. 375
Pages: 95-100
Peer Reviewed
-