2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型生体調節因子としてのアミノ酸の新規機能性の探索と有効性の検証
Project/Area Number |
20248014
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
門脇 基二 Niigata University, 自然科学系, 教授 (90126029)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 久典 東京大学, 総括プロジェクト機構, 特任教授 (40211164)
吉澤 史昭 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10269243)
小田 裕昭 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (20204208)
古屋 茂樹 九州大学, 農学研究院, 教授 (00222274)
|
Keywords | アミノ酸 / マイクロアレイ / 発現制御 / 栄養学 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
第2年度の5名の成果は以下の通り。 ○H-4-IIE細胞で全アミノ酸とArg単独添加による遺伝子変化のタイムコースを検討した。その結果、オートファジー関連遺伝子群は3-5時間で効果が認められ、これはオートファジー調節タンパク質LC3の細胞質での誘導抑制20-30分と異なるタイムコースであり、アミノ酸のオートファジー調節には二重の仕組みが作動していた(門脇基二)。○HepG2細胞をLys,Thr,Met欠乏培地で3,12時間処理し、遺伝子発現プロファイルを解析したところ、GCN2経路遺伝子の共通な変化、Met欠乏に特異的なメチル基転移経路の変化などが見出された。プロテオーム解析では、酸化ストレス応答、プロテアソーム系の変化が目立っていた。PEPCK2はLys,Thr欠乏においても量が増加するタンパク質として同定された(加藤久典)。○Ile経口投与による肝臓PEPCK遺伝子の発現抑制を制御するpathwayとして予想された遺伝子を定量PCR法を用いて解析した。その結果、Ile投与によりこれらの発現はPEPCK遺伝子発現を抑制した。また、IleおよびLeu投与による肝臓遺伝子発現変化を比較した結果、糖新生関連遺伝子に違いが見られた(吉澤史昭)。○ラットにTau添加食を与え、肝臓RNAのマイクロアレイ解析を行い、バイオファンクション解析、パスウェイ解析、ネットワーク解析を行った。その結果、脂質代謝、糖質代謝、薬物代謝の変動が確認され、その作用はNROB2経路によって制御されることが判明した(小田裕昭)。○Ser欠乏で惹起される細胞応答と分子機序解明を目指し、昨年度樹立した胚性線維芽細胞(KO-MEF)を用いて遺伝子発現解析を行った。Phgdh KOマウス組織で観察された主要な遺伝子変化はSer制限条件下のKO-MEFで再現されていた。マイクロアレイ解析により全ゲノムスケールで検討したところ、転写、細胞増殖制御、ストレス応答、糖質代謝、脂質代謝、およびそれら制御に関連する遺伝子ネットワークが同定され、個別遺伝子についてもSerによって発現が調節されていた(古屋茂樹)。
|
Research Products
(15 results)