2012 Fiscal Year Annual Research Report
農村経済学の構築に向けた環境・文化体験サービスに関する市場形成条件の解明
Project/Area Number |
20248024
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大江 靖雄 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (60302535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣政 幸生 明治大学, 農学部, 教授 (00173295)
生源寺 眞一 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (40196580)
宮崎 猛 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (50115945)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 農村ツーリズム / 農村資源管理 / イノベーション / 多面的機能 / 農業経営の多角化 / 農村政策 / 農業経営政策 |
Research Abstract |
研究期間の最終年度となる本年度の成果は以下のとおりである。 1)酪農教育ファームの提供する体験教育サービスに対する経営者の意識を分析して、その経済的自立化に作用する要因を解析した結果、当初はボランティア、次にコスト回収、そして料金徴収という段階で進むことが判明した。このことから、段階的に経済的自立化を進めることが現実的であることを指摘できる。この点で、交流型の経営へ向けて対応可能な経営者能力の向上が必要である。 2)我が国の教育旅行における特徴を考察し、体験型のメニューが増加していること、その中で農業体験は、全体の1割に満たない程度であるが、一定の役割を果たしていることが明らかとなった。また、酪農教育ファームへの来訪者数は87万人(2009年)と農業体験への需要は大きなものがあるといえることから、農業における教育旅行の重要性は今後増加すると考えられる。 3)イタリアのアグリツーリズムの需要サイドに着目してその動向を分析した結果、国内客と外国人客の二つの需要層で成立していることが判明した。この二つの市場がイタリア・アグリツーリズムの成長の原動力の一つとなっていたといえる。このことから、我が国の農村ツーリズムにおいても、重要な市場としてインバウンド・ツーリズムの重要性を指摘できる。 4)地域ブランド農産物と農村地域における観光振興との関連性を、全国の農協へのアンケート調査結果から計量経済学モデルを構築して解析した。その結果、地域ブランド農産物の形成により観光振興が図られている場合が、全体の2割程度であるが存在していることが明らかとなった。さらに、こうした地域では、地域内の飲食産業との連携も盛んであることが明らかとなった。このことから、観光振興には、農業部門のみの視点から地域資源マネジメント視点の拡大が重要であることを指摘できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(52 results)