Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 一徳 神戸大学, 農学研究科, 教授 (80111946)
井上 一哉 神戸大学, 農学研究科, 助教 (00362765)
毛利 栄征 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所, 室長 (90373224)
有吉 充 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所, 研究員 (10414442)
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Research Abstract |
大口径パイプラインの過度な管厚の薄肉化は,座屈等の危険性を含んでおり,十分な検討が望まれるところである.今年度は,さらに低剛性で同一外圧剛性を有する管厚の異なるたわみ性管を対象として,異なる埋設条件下においてφ400mmの模型管を用いた埋設実験を行い,その変形挙動に関して検討した. 実験には内寸幅1,830×高さ1,230×奥行1,000mmの鋼板製土槽を使用した.また供試管,環剛性EI/D^3が同程度で管厚の異なる2種類(鋼管,低密度PE管)を使用した.各供試パイプには内外両面に管周方向3°間隔でそれぞれ120枚ずつ計240枚のひずみゲージを貼付し,パイプの詳細な変形挙動を計測した.模型地盤には,6-7混合珪砂を用い,密詰め地盤のケースについてはDr=95%,ゆる詰め地盤のケースについてはDr=25%となるように作製した.さらに,管底部から管側部までの埋戻し材としてコンクリートブロックを用いたゆる詰め地盤のケースについても実験を行った.また,土被り400mmの状態まで埋戻した後,エアバッグにより地盤表面に増分10kPaで120kPaまで段階的に載荷を行った.コンクリートブロックを用いたケースでは,エアバッグによる載荷後,油圧ジャッキにより,パイプ幅で地盤に140kPaの集中載荷を行った.その結果,以下のことが明らかになった. (1)本実験の条件下では,パイプの曲げ変形に対して管厚の違いが与える影響は見られなかった. (2)管厚が薄く,弾性係数の高いパイプにおいて,より大きく不均一な軸応力が生じ,座屈が発生する可能性が高いことがわかった. (3)パイプの剛性が周辺地盤に比べて相対的に大きいほど,応力集中が生じてより大きな軸応力が発生することがわかった.
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