2012 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルス関連胃癌.DNAメチル化亢進の分子機序解明と胃癌治療への展開.
Project/Area Number |
20249022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深山 正久 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70281293)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | EBウイルス関連胃癌 / EBウイルス / 胃癌 / エピジェネティクス / LMP2A / 幹細胞 / トランスジェニックマウス / マイクロRNA |
Research Abstract |
EBウイルス関連胃癌の遺伝子異常:exome sequencing解析により,EBウイルス関連胃癌で,ARID1A遺伝子異常が高率に起きていることが報告された.ARID1AはSWI/SNIF複合体として,エピジェネティックな機構を介して多数の遺伝子の制御に関与している.ARID1A発現喪失の意義を検討するため,胃癌組織アレイを用い免疫組織化学的に検討した.発現喪失は通常胃癌では5%にすぎなかったが,EBウイルス関連胃癌では34%と高率だった.しかもEBウイルス関連胃癌では,早期胃癌の段階で発現喪失が生じ,胃癌細胞株への感染でもARID1A発現に変加がなかった(Virchows Arch 461:367-77, 2012).以上から, EBウイルス感染が成立する胃上皮にはARID1A異常が先行して生じている可能性がある. EBウイルス関連胃癌と幹細胞:EBウイルス潜在期蛋白質LMP2Aを発現させたNIH3T3細胞株ではサイドポピュレーション(SP)細胞が増加し,SP細胞のみがコロニー形成能を持っていた.また,LMP2AのSP細胞増加作用にはErk,Stat3,Akt系ならびにHMGA2が関与していた(Virus Research in press). LMP2Aトランスジェニックマウス:LMP2A胃発現トランスジェニックマウスと胃癌モデルマウス(Ganマウス)の交配によって,LMP2AがCox2/mPGES1と協調して胃腫瘍発生を引き起こし,さらにWnt活性化による発癌を促進することを見出した. マイクロRNA異常: EBウイルス関連胃癌では、EBウイルスに由来するマイクロRNAが産生され,細胞外に分泌されている.現在,細胞外EBウイルス由来マイクロRNAを摂取したリンパ球の機能変化,マイクロRNAの標的分子の同定を行っている. 連携研究者:日野るみ助教,国田朱子助教,松坂恵介助教
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)