2009 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病の予防と遺伝子環境交互作用の解明を目指した大規模コーホート研究
Project/Area Number |
20249038
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
田中 恵太郎 Saga University, 医学部, 教授 (50217022)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新地 浩一 佐賀大学, 医学部, 教授 (30404164)
桧垣 靖樹 福岡大学, スポーツ科学部, 准教授 (10228702)
松永 めぐみ (原 めぐみ) 福岡大学, 医学部, 助教 (90336115)
西田 裕一郎 福岡大学, 医学部, 助教 (50530185)
|
Keywords | 生活習慣病 / がん / 危険因子 / 防御因子 / 遺伝子 / 遺伝子環境交互作用 / コーホート研究 |
Research Abstract |
本研究では、平成17~19年にベースライン調査に参加した佐賀市民12078名(協力率19.7%、男性5081名・女性6997名、血液提供者12072名、遺伝子解析同意者12041名)を20年間にわたって追跡し、がんなどの生活習慣病の罹患・死亡に関わる生活習慣と遺伝要因(遺伝子多型)および遺伝子環境交互作用を明らかにして、日本人における生活習慣病の予防に資する事を目的とした。本年度は、まず上記対象者の平成21年5月までの生存・異動状況を確認し、死亡者(平成19年末まで)および転出者の死因およびがん・循環器疾患・糖尿病・高血圧症の罹患状況を把握した。また、前年度実施した再現性調査(434名に1年後調査を実施)のデータ解析を行って、身体活動量に関する幾つかの項目(歩行・起立時間など)を除いて、生活習慣調査票の再現性が満足できるレベルにある事を報告した。さらに、ベースライン調査に基づく横断研究で、1)加速度計(ライフコーダ)による身体活動量が高い者において高感度CRPが低い傾向にある事、2)特に低強度の身体活動量が高い者において総アディポネクチン・高分子量アディポネクチンが高い傾向にある事、3)食事パターンとしてシーフードパターンが肝機能検査値の上昇、パン食パターンが肝機能検査値の低下と関連している事、4)コーヒー飲用が肝炎ウイルス感染とは独立して肝機能検査値の低下と関連している事を報告した。現在、ヘモグロビンA1cおよび血中脂質(総コレステロール、HDL-コレステロール、中性脂肪)を結果指標として、種々の候補遺伝子多型(アディポネクチン、PRKAA2、PPARなど)との関連および生活習慣要因との交互作用に関する検討を進めている。また、横断研究の一環として、血中サイトカイン(IL-6、IL-8、IL-10、TNF-αなど)の測定およびミトコンドリア遺伝子多型の解析を進めている。
|
Research Products
(7 results)